「やっぱり敵わない」 磐田MF今野泰幸が語る“相棒”遠藤の偉大さ「見ているだけで…」
【今野泰幸インタビュー|第2回】日本代表、G大阪時代からコンビを組む遠藤を称賛
2019年夏にJ2ジュビロ磐田へ加入した元日本代表MF今野泰幸は、今季3シーズン目を迎える。昨季の負傷からの復活を目指すなか、日本代表とガンバ大阪で長年共闘した“相棒”MF遠藤保仁の期限付き移籍延長が発表された。またヤットさんと一緒にやれる――。リハビリを終えて全体練習にも合流しているなか、今野は高まる関係性への期待を明かした。(取材・文=Football ZONE web編集部・小杉 舞)
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
◇ ◇ ◇
「驚きしかなかったですね。またヤットさん(遠藤)と一緒にやれるとは。でも来てくれて本当に助かりましたね。ヤットさんとやれるということは、自分もまた成長できる。見習うところがたくさんあるので、一緒のピッチに立てて、一緒のチームになれて、本当に嬉しかったですね」
昨季途中、日本列島に衝撃のニュースが走った。G大阪に20年在籍した遠藤が、磐田へ期限付き移籍すると発表。移籍後すぐに主力として活躍し、15試合2得点でシーズンを終え、今季も引き続き磐田でプレーすることが決まった。
2019年夏に7年半在籍したG大阪を離れ、磐田に加入した今野は再びの“タッグ”に歓喜。日本代表やG大阪でともにプレーし、ダブルボランチのコンビも組んでいた“相棒”との再会は事前に遠藤から知らされていたという。
「俺、移籍の話は大体ネットニュースで見るけど、まだ(表に)出ていない段階でヤットさんから直接連絡が来た。『もう(磐田に)行くかもしれない。まだ誰にも言わないで』と言われたから、心の中に閉まっておいた。誰にも言わずに、黙って」
昨年10月5日、遠藤の移籍が発表され、翌6日に練習へ合流。久しぶりに遠藤と同じピッチに立ったが、そこで今野は再び驚くこととなった。
「ヤットさんは変わらない。初日の練習からマイペースぶりを発揮していたし、緊張しないんですよね。いつも通りのヤットさんだったし、その雰囲気でジュビロのメンバーを巻き込んでいく。凄いですね、本当に。ヤットさんのチームみたいになったし、初日から存在感抜群でした。やっぱり敵わないなと思った」
2012年、今野はFC東京からG大阪へ加入。だが、1年目にクラブ史上初のJ2降格を味わった。悔しさ、悲しさ、絶望に打ちひしがれる今野の横で寄り添ってくれたのが遠藤だった。10年には南アフリカ・ワールドカップ(W杯)、14年にはブラジルW杯メンバーにともに選出。ブラジルW杯イヤーだった14年にはG大阪でJ1昇格初年度での国内三冠を達成した。今野にとって遠藤は、常に刺激を与えてくれた存在。それは今でも変わらない。
「ヤットさんは技術がずば抜けているので、どこにボールを置くとか、攻撃面でもどうやったら点を取れるのかということを常に考えている。普通、選手はどうしてもボールを取られないことを考えたり、何とかつなぐということを考えてしまうけど、ヤットさんはその先を見ていて、どうやってゴールを狙うかということを常に考えている。そのために逆算して動いている。あの雰囲気は見ているだけで勉強になりますね」