昨季引退の増嶋竜也が臨む新たな挑戦 未所属の元J選手を支援「どうやったら関係者が気にかけてくれるのか」
「ゼロの知識の状態からスタートして…」手探りで進んだ今回のプロジェクト
キャンプは計3週間にも及び、7日に予定されているFC TIAMO枚方との練習試合で終了予定。今ではJ3やJFL、地域リーグからの視察もあり、選手たちは懸命にJ復帰を目指している。
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増嶋氏自身、昨季悩んだ末に引退を決意。今年はセカンドキャリアを考えるうえで向き合う1年にしようと決めていた。
「コーチとかしたくてどこか入ってみたいと思っていたけど、発表が(昨年)12月20日ということもあって、どこもほとんど編成も決まっていた。だから2021年はどこかにねじこんでもらうというより、一番は体を休ませようと。好きなことをやって家族との時間も大事にしたかった。だからあんまり仕事、仕事とはならずにリラックスしながらいろんな世界を経験しようと思った。今では、指導者の道もいいなと思うけど、今回のプロジェクトをやってみて、いろんな企画をするのも大変だけど面白いなと思う。すごく勉強になった」
プロジェクトを進めていくうちに、現役時代に知らなかった側面を知ることもできた。裏方の大変さ、スケジューリングの難しさ、選手へのフォロー……。増嶋氏にとって何もかもが初めてで、経験となった。
「ゼロの知識の状態からスタートして、いろんな人に助けてもらっていたけど、段取りができていなかったり、ご迷惑をかけることも多くて反省している。ちょっと甘く見ていた部分もあった。スムーズにいくこともあるかなと思ったけど、選手一人ひとりの感情があったり、施設の時間があったり、お金をどういうふうにやりくりするのか、というところも」
昨年の現役引退後、すぐに行動へ移し、プロジェクトを発案した増嶋氏。セカンドキャリアも、指導者という一択から自身で新たな可能性を広げた。J復帰を目指す選手たちと手を取り合い、次なる挑戦の場を目指して突き進んでいる。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)