FW鈴木優磨、ベルギーでゴール量産の理由 苦闘の末に開眼「パワー系では勝てない」

鈴木優磨のプレースタイルの変化とは【画像はスクリーンショットです】
鈴木優磨のプレースタイルの変化とは【画像はスクリーンショットです】

監督交代を機にやるべきことが整理「ゴールを取る方法を考えた」

「その前はやるべきことが多過ぎたんです。ボールを収めて攻撃をスタートさせないといけないし、点も取らないといけない。それで成長できた部分もあったんですけど、今はやるべきことが明確になったというのはあります」

 やるべきことが整理され、「ゴールを奪う」というストライカー本来の仕事に、より集中できる環境を得たことで、鈴木の得点のペースは一気に上がった。特に第17節ズルテ・ワレヘム戦(2-0)から第25節コルトレイク戦(2-0)までの6試合で7ゴールをマークするなど、昨年12月から年明け1月にかけては、相手にとって手がつけられない存在となっていた。

 ただし、ゴール量産の要因は監督交代だけではないようだ。「こうやれば戦えるというのが見えてきました」という鈴木は、昨季以降に施したプレースタイルの変化についても具体的に語ってくれた。

「日本にいた頃は、相手と五分五分の勝負を挑んでいくパワー系だったと思います。だけど、それをやっていたらこっちでは勝てないんですよ。相手も強いし、同じようなタイプだったら俺より良い選手もいっぱいいるし。ペナルティーエリア内のポジション取りであったり、駆け引きといった部分で勝負するしかないと改めて思いました。

 最初から前に走り込むよりは2列目ぐらいの位置にいて、カウンターになった時に前に出て行ったほうが意外と相手につかまれないとか、そういうゴールを取る方法をまずは考えました。基本はディフェンダーとガンっと当たるようなプレーをする選手だったんですけど、それは避けるようになりましたね。最近は特に」

 Jリーグ時代からの代名詞である「熱い気持ち」だけでなく、冷静に自分の立ち位置を分析することで、鈴木は日本人選手では初となる欧州主要リーグでのシーズン20ゴールも射程圏内に収めている。プロ選手としての転機になったという鹿島アントラーズでの2018年シーズン以来、2度目のブレイクスルーを今季の鈴木は迎えているのではないだろうか。

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