“魂のストライカー”鄭大世、対戦して「手強かった」3人のディフェンダーは?
【鄭大世インタビュー|最終回】元日本代表DF中澤佑二氏は「永遠の憧れ」
2021年シーズンからJ2のFC町田ゼルビアに加入した元北朝鮮代表FW鄭大世は、Jリーグ通算100ゴールを誇る。日本、ドイツ、韓国の3カ国でプレーし、2010年には南アフリカ・ワールドカップ(W杯)にも出場した“魂のストライカー”に、「対戦して手強かったディフェンダー」を訊いた。(取材・文=Football ZONE web編集部・小田智史)
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「永遠の憧れですね」
鄭大世が迷わず名前を挙げたのが、元日本代表DF中澤佑二氏だ。外国籍選手にも当たり負けしない強靭な肉体を武器に、J1歴代3位の通算593試合出場、シーズンMVP1回、ベストイレブン6回に輝き、日本代表でも通算110試合に出場。誰もが認める日本サッカー史上屈指のセンターバックである。
「いつも中澤佑二さんと言わせてもらっています。僕はゴールキックとかをヘディングで競って、そこでリズムを掴んでいくタイプですけど、中澤さんはそこで全然勝たせてくれない。勝ったとしてもファウルを取られたり、すごくやりづらかったです」。
鄭大世は大学3年生だった2004年に横浜F・マリノスの練習に参加。全盛期だった中澤氏と河合竜二氏に弾き飛ばされ、筋トレを徹底してのちのパワフルなスタイルを確立するきっかけとなったのは有名な話だ。「この人選は譲れないですね」と、中澤氏へのリスペクトを示している。
海外選手では、2010年の南アフリカW杯で対峙した元ブラジル代表DFルシオが印象に残っているという。バイエルン、インテルやユベントスなど欧州の名門クラブでプレーし、セレソンでも2002年の日韓W杯で世界一を経験。特徴の一つが身長188センチ・体重86キロの恵まれた体躯だったが、鄭大世は「(超人)ハルクみたい」と表現する。
「棒高跳びのマットを背負ったような感じ。後ろから覆いかぶされるみたいに、まったく後ろに押せなかった。強すぎて、ヘディングでなかなか勝てないし、背負ってキープするのも難しい。世界には凄いセンターバックがいるんだなと思いました」