湘南がコロナ禍で“地域貢献” サッカーの枠を超えて「#こんなときこそたのしめてるか」
動き出しの早さは「まずはやってみよう」という社風から
「会長、社長、スタッフもそうですが、『まずはやってみよう』という姿勢がベルマーレにはあるんです。同じ神奈川県には横浜F・マリノス、川崎フロンターレといった強豪クラブがあって、同じようなことをやっていても勝てないことは分かっています。だったら他のクラブがやっていないことに、多少失敗してもまずはトライする。やってみて、そのなかで改善していく。そういう社風がずっとあります」
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そのうえで大事なことは「それに賛同してくれる方々がいること」だという。
「ベルマーレが言っているんだったら、一緒にやってみようと。これまで地域の方々やホームタウンの方々とコミュニケーションを取って築き上げてきた信頼関係があるからこそ、自分たちだけではできないことが一緒にできるんだと思います」
2度目の緊急事態宣言の延長が発表され、先行きは不透明なままだが、ベルマーレが描く次のプロジェクトは「マイクロツーリズム応援プロジェクト」からヒントを得たものだという。
「ホームタウンには鎌倉や箱根のような観光地や商業・工業の街があり、それぞれの街によって抱えている課題は違います。今まさに各ホームタウンの行政と応援プロジェクトみたいなものを作って、それぞれが抱えている課題に対してベルマーレとして何ができるかを考えている最中です。観光PRも、移住プロジェクトもあります。それぞれの街やホームタウンの課題にひとつずつ向き合えたのは、マイクロツーリズム応援プロジェクトがきっかけですね」
地域の課題を一緒に解決し、豊かな街をつくっていく。まさにJリーグが掲げる社会連携「シャレン!」の考え方だが、コロナ禍でより密接にホームタウンの人々とコミュニケーションを図ったからこそ見えてきた意外な課題だった。
「今までベルマーレは、“スポーツを通して”でしか地域と一緒にできることはないんじゃないかという発想でしたが、今後はスポーツ分野の枠を超えて、湘南ベルマーレとしてやれることを、それぞれのホームタウンと一緒に取り組んでいきたいと思っています」
ホームスタジアムでJ1のリーグ戦が開催されるのは、わずか17試合。何もしなければ、1年間でたった17日しかクラブと地域との接点はない。いかに他の日々で、すなわち日常のなかでベルマーレと接点を持ってもらうか。それこそが、ホームタウン活動の意義なのかもしれない。
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(FOOTBALL ZONE編集部)