「サッカーが好きな子どもに何を見せたいか」 白熱の首位決戦後に浦和の司令塔が語った熱き思い
柏木が求めていた、攻撃的なスタイルを貫く川崎との真っ向勝負
プロサッカーが観客を集め、エンターテインメントとして存在する以上、大切にしなければいけないものがある。浦和の日本代表MF柏木陽介は、24日の1-0で勝利した川崎フロンターレ戦を振り返り、熱い思いを語っている。
「片方のチームが引いてしまうものは、見ている子どもたちが『こういうサッカーだから見たくない』と思ってしまうかもしれない。もちろん、勝つためには他のチームにとって必要なことかもしれない。僕らは、世界がやっているような前でプレッシャーをかけてボールを持って、コンビネーションでゴールに向かって点を取る試合をしたい。でも、それに対して真っ向から向かうような試合を、僕が子どもの時は期待していた」
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が就任して以降の浦和は、自分たちからボールを保持して前線に人数をかけていく攻撃サッカーを展開している。それは単体で見れば非常に魅力的なものだが、サッカーは相手がなければ成立しない。片方のチームだけでプレーできない以上、相手の振る舞いから受ける影響は避けられない。
特に、下位にいるようなチームは浦和に対して極端に守備的なゲームを展開し、数少ないカウンターに勝機を見出す試合が少なからずある。この4月に入ってからでも、ヴァンフォーレ甲府戦、横浜F・マリノス戦は典型的な例だったと言えるだろう。甲府は5バックでスタートし、退場者を出した後には6バックに変化した。横浜FMは、センターサークルよりも後ろの自陣に11人全員が構えて守備をしてきた。