首位決戦で輝いた”ミシャ・イズム” 浦和の前線トリオが導いた鮮烈な決勝ゴール

興梠、李、武藤が見せた流麗なコンビネーション

 まさに“浦和スペシャル”とでも呼ぶべき形での決勝点だった。24日のJ1首位決戦となった川崎フロンターレと浦和レッズの一戦は、浦和が前線3選手の鮮やかな連携からMF武藤雄樹の決勝弾が決まり、1-0の勝利を収めた。

 右サイドからDF森脇良太がボールを持ち上がった瞬間にスイッチが入った。この時、ニアサイドから順番にFW興梠慎三、MF李忠成、MF武藤の3人の順に並んだ前線は、示し合わせたように動き始めた。

 まずはニアサイドのFW興梠が縦方向に抜け出す動きで相手DFを引っ張り、中央へのパスコースを開けた。そこで森脇は興梠の陰に隠れたポジションにいた李に向かって、斜め方向にグラウンダーのクサビを入れる。この時、武藤は李の斜め後ろに回り込んでいった。

 ボールが足下に入った瞬間、李は興梠の方向に体を向けながら武藤の前方にボールを置くようにフリック。武藤は”待ってました”とばかりに右足を振り抜き、ゴール右へ鮮やかなシュートを決めた。

 アシストの李は「(興梠)慎三もうまく動いていたし、僕は慎三にも武藤にも出せた。武藤に出したのは感覚的な部分だけど、前線の3人のコンビネーションに尽きると思いますね」と振り返った。そして「ミシャのサッカーが成熟している」と、5年目を迎えるミハイロ・ペトロヴィッチ監督の戦術が浸透していることを語った。

 

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