大久保嘉人、目指すJ1通算200得点 プロ初の“試み”で今季15得点へ「キレが全然違う」
【大久保嘉人インタビュー|第1回】15年ぶりの古巣復帰へ見せた覚悟「幸せだな」
セレッソ大阪にJ1歴代最多得点のストライカーが帰ってきた。昨季まで東京ヴェルディに在籍していた元日本代表FW大久保嘉人が、今季から15年ぶりに古巣へ復帰。J1通算最多となる185ゴールをマークしている大久保は「Football ZONE web」のインタビューに応じ、200得点の大台を目指すと誓った。過去、J1で3年連続得点王に輝いた大久保。今季の目標となる15ゴール達成に向け、プロキャリア初の試みも明かした。(取材・文=Football ZONE web編集部・小杉 舞)
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「昔を思い出す。これを着てピッチに立つことは、入団当初のことを思い出すし、懐かしいな、という感じだった」
ピンク色の練習着を身に纏い、大久保は晴れ晴れとした表情で口を開いた。今から20年前、長崎県の強豪・国見高校からC大阪に入団。1年目から20試合に出場し2ゴールを挙げた。1stステージ第5節ジュビロ磐田戦でJ1初得点を決めてから、積み重ねて歴代最多の185得点。J2も含めると208点に上る。プロとしての第一歩を踏み出したC大阪のことを、大久保はずっと心の中で思ってきた。
「誰もが思うんじゃないですか。入団したクラブで(キャリアを)終えたいというのは。でも、こうやって戻してくれるチームもそんなにない。その前に辞める人が多いだろうし、自分もそうなると思っていたけど、声をかけてもらって、自分のシナリオ通りになるとは思っていなかったので、幸せだな、と思う。(C大阪に)入団して、(他クラブに)移籍して、その時から何歳まで(プロ生活を)するか分からなかったけど、いつかはまたセレッソに帰ってきたいという気持ちはずっと持っていた。叶うんだ、と思った時には本当に嬉しかった」
決意の裏には家族の支えもあった。復帰の話が舞い込んだ時は、妻の莉瑛さんに一番に報告。思い入れのあるクラブからの打診に大喜びしたという。一方で、4人の息子たちには今年1月になるまで伝えなかった。父の思いを聞いた時、息子たちは笑顔を見せながらも複雑な心境だったようだ。
「まずは嬉しい。(C大阪を)強いチームだということを知っているし、すごく嬉しいけど、俺が(家から)いなくなるので、それは寂しいな、どうしよう、みたいな感じでしたね」
それでも、家族の後押しを受けて復帰を決断。なかなか家には戻れないが、単身赴任で2年ぶりとなるJ1の舞台に臨む。やはり、目指すのはJ1最多得点を更新する200ゴールの大台。そのためには今季15得点が必要だ。