中村が気迫のPK奪取も広島に惜敗… 「攻撃の幅が少ない」横浜FMが直面する課題とは

停滞していたチームに勢いを生んだ、約8カ月ぶりのホームでの得点

 横浜F・マリノスの元日本代表MF中村俊輔はJ1ファーストステージ第8節のサンフレッチェ広島戦で、自ら得たPKを決めて今季の得点数を「3」とした。しかし、得点直後に勝ち越されるなど後手を踏んだ横浜FMは、1-2で開幕戦以来の黒星を喫した。背番号「10」の気迫溢れるPK奪取も結果にはつながらず、中村は試合後に「攻撃の幅が少なかった」とチームの課題を口にしていた。

 横浜は前半15分、GK飯倉大樹がボール処理を誤り後逸。広島FWピーター・ウタカに押し込まれて出鼻をくじかれた。序盤にリズムをつかめず、自分たちのミスから失点する嫌な展開でゲームが進んでいく。後半に勢いを取り戻しながらもゴールが遠かったチームの停滞した空気を切り裂いたのは、背番号10の闘志溢れるプレーからだった。

 後半23分、中村は右SB小林祐三からのクロスにエリア内へ飛び込む。ニアサイドへ走り、ダイビングヘッドで合わせたシュートがDF千葉和彦のハンドを誘発してPKを獲得。このPKをワンステップの短い助走から右隅へ冷静に沈めた。今季3得点目で、日産スタジアムでの得点は昨季のセカンドステージ第9節(8月29日)浦和戦以来となる、約8カ月ぶりの一撃となった。

 中村はクロスに飛び込むという自身にしては珍しいシーンについて、「あれで1年分の運気を使ったかな(笑)」とおどけていた。それでも「ああいうところに入っていくことで、コバ(小林祐三)とも確認ができた」と、停滞していたチームに勢いを与えるきっかけとなったプレーに手応えを感じていた。

 

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