「サッカー辞めたい」 今野泰幸、2度の大怪我から“完全復活”の誓い「絶望だった」
長期間に及ぶリハビリを支えた“相方”「すごくメンタルの浮き沈みが出てくる」
「リハビリは地味な作業も多いし、毎日毎日同じようなことばかりやる。でも、試合はみんな頑張ってやっているので、それは苦しかったですね。でも、一緒の時期に(リハビリしていた)中野誠也(現・大宮アルディージャ)がいた。今は移籍しちゃったけど、2人で励まし合いながら。長期間のリハビリになると、すごくメンタルの浮き沈みが出てくる。どっちかのメンタルが崩れた時には励まして、2人でやれた。誠也の存在が大きかった」
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そして、長いリハビリを終えてピッチに帰ってきた。フェルナンド・フベロ前監督の下では、20年8月12日の第11節大宮戦(2-2)で復帰して以来、なかなか出場機会を掴むことはなかったが、鈴木政一監督の就任後、10月4日の第24節京都サンガF.C.戦(1-2)からスタメンの座を得た。
「監督が代わってから使ってもらって、やっぱり俺はここにいなきゃいけないんだ、いるべきだ、楽しいなと思えた。プレッシャーもあるけどサッカー選手が天職だと思うので、ようやく帰ってこられたという気持ちと、これからだという気持ちだった」
だが、未来は明るくなかった。5試合連続で先発出場した第28節東京ヴェルディ戦(0-0)。試合中に相手と接触して途中交代となり、右膝内側側副靭帯損傷と診断された。選手生命を脅かす大怪我からようやく復活を遂げたなかでの負傷。再び離脱を強いられた。
「これからだという時に相手との接触だったけど、やってしまったので、その時の気持ちは絶望だった。ちょっと試合に出られていたというのは大きかったけど、治りきっていなかったんですね、たぶん。防げた怪我でもあったと思う。もっと体が動いていて、普段通りの動かし方をしていれば防げたけど、まだ完璧に治せていなくて、怪我してしまったのかな。バランスが崩れていた」
懸命にリハビリに取り組んでいたものの、腰の怪我の影響は大きかった。左半身のしびれも感じていたほどの大怪我だったため、昨年の時点でも左足でバランスをとることが困難だった。本来の体の使い方ができず、2度目の怪我につながってしまった。