“三笘級”のインパクトを残せるか 2021年Jリーグ、ブレイク候補の「逸材ルーキー6人」
無名の高卒ルーキーFW横山歩夢、J2で開幕からデビューか
■相良竜之介(サガン鳥栖U-18→サガン鳥栖/MF/18歳)
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注目を集めるサガン鳥栖のアカデミーが新たに送り出す俊英。2種登録だった昨季はJ1で4試合に出場して、第30節ガンバ大阪戦で初ゴールを記録した。立場上はルーキーだが、本人にそういう意識はないだろう。1年先輩のMF松岡大起やMF本田風智がトップチームの主力として活躍する姿を悔しい思いで見ていた相良は、遠慮なくレギュラー獲りに挑んでいく構えだ。
持ち味は変幻自在のドリブルとサイドからでもゴールに絡めるセンス。そこに関してはJ1でも輝ける資質を示している。あとは鳥栖の生命線であるハイプレスの判断と強度に磨きをかけて、MF小屋松知哉など実力者が揃うウイング、サイドハーフのポジションを脅かしていきたい。同じ昇格組の仲間であり、ライバルでもあるFW兒玉澪王斗との競演にも注目だ。
■横山歩夢(東海大高輪台高→松本山雅FC/FW/17歳)
DF藤原雄大(浦和レッズ)やMF須藤直輝(鹿島アントラーズ)、MF樺山諒乃介(横浜F・マリノス)などJ1での早期デビューも期待される高卒ルーキーが多いなかで、ほぼ無名の存在。しかしながらポテンシャルはトップレベルだ。東海大高輪台高は横山の2年時に選手権予選で準優勝、惜しくも全国出場を逃したが、昨年はまさかの1回戦敗退となってしまった。
そうした環境でも積極的な売り込みで勝ち取ったプロ内定。さらにキャンプで評価を高めて、練習試合やゲーム形式の練習でファーストチームに入ることもしばしばだった。鹿児島で行われた清水エスパルスとのトレーニングマッチでゴールも記録している。
J2の開幕戦デビューが期待され、スピードを生かしたプレースタイルから“ネクスト前田大然”との呼び声も高まっているが、本人はあまり意識しておらず、左右の足を駆使した変幻自在のドリブルなど、より柔軟性を感じさせるタイプだ。サプライズではなく、かなりの確率で活躍が期待できるタレントの1人として挙げておきたい。
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(河治良幸 / Yoshiyuki Kawaji)
河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。