「あの空気は二度と経験できない」 李漢宰が語る2005年W杯予選、ジーコジャパンとの死闘

当日には1万人以上の北朝鮮サポーターが応援に訪れた【写真:Getty Images】
当日には1万人以上の北朝鮮サポーターが応援に訪れた【写真:Getty Images】

「夢を持って、諦めずに信じ続ければ必ず自分が望んでいる場所にたどり着ける」

 2020年シーズン限りで現役を引退し、7年間を過ごしたJ2のFC町田ゼルビアで、「クラブナビゲーター」としてセカンドキャリアを歩み始めた李漢宰。“J1クラブへの案内人”の役割を担うとともに、プロを目指す子供たちや若い選手たちに、「しっかり夢を持って、それを諦めずに信じ続けた人間は必ず自分が望んでいる場所にたどり着けると伝えたい」という。

【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから

「この僕ですらも、Jリーグという素晴らしい舞台で20年間もプロサッカー選手を続けられた。能力が高いから長い期間サッカーができるわけではなく、何か特別な能力があるからこそできるわけでもない。自分が絶対にそこにたどり着くんだと強い思いがなければ、自分の夢や目標には届かない。プロを目指す子供たちやJリーグを目指す選手たちには、Jリーガーとしてプレーできる一日が当たり前ではなく、非常に特別なものなんだと伝えたいです。その1日1日を大切に、自分が何のためにプロサッカー選手になり、その後の代表も含めて、明確な目標と夢を設定して生きてほしいと思います」

 李漢宰は活躍の場をピッチ外へと移すなかで、現役時代と変わらない熱い思いでサッカーへの還元を誓う。

(文内敬称略)

※取材はビデオ会議アプリ「Zoom」を使用して実施。

[PROFILE]
李漢宰(リ・ハンジェ)/1982年6月27日生まれ、岡山県出身。広島―札幌―岐阜―町田。J1通算92試合・5得点、J2通算194試合・5得点、J3通算63試合・5得点、北朝鮮代表通算7試合・1得点。2001年、在日朝鮮人3世選手として初めて朝鮮学校からダイレクトでJリーグ入りし、闘争心あふれるプレーで中盤を支えてきた“魂の漢”。2020年シーズン限りで現役を引退し、今年から“J1クラブへの案内人”として町田のクラブナビゲーターを務める。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



page1 page2 page3

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング