川崎MF三笘、圧巻2ゴールで今季も爆発の予感 VARは「いい経験になった」
富士ゼロックス杯でG大阪相手に2ゴール、3-2の勝利に貢献
川崎フロンターレのMF三笘薫は、20日に行われた富士ゼロックス・スーパーカップのガンバ大阪戦で2ゴールの活躍を見せ、3-2の勝利に大きく貢献した。試合中に訪れたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によるゴールチェックについて「いい経験になった」と話している。
三笘は昨季に大卒のルーキーシーズンで大ブレークし、新人でJ1歴代最多タイとなる13得点を奪い、ベストイレブンにも選出された。この日も前半29分に、左サイドに開いたMF田中碧からのパスを受けると一気に中央方向へ突破し、GK東口順昭との1対1を冷静に決めた。味方との連係から生まれたゴールに「今日もそこまで対策されている感じもなく、1対1でもっと勝たないといけないけど、味方と連係していけば得点するチャンスがある」と手応えを話した。
そして3分後、ペナルティーエリア内の右サイドからDF山根視来が放ったシュートは枠を外れたが、ファーサイドにいた三笘のところへ。これを難なく押し込んだものの、オフサイドかどうか微妙なポジション取りだったこともあり、VARのチェックが入った。G大阪がキックオフの準備を整えている状態でもすぐにはスタートせず、しばらくしてゴールが認められてキックオフという流れになった。
これについて三笘は「得点になるかどうかの判断を探っているような心境で、VARに感情を入れないようにとはチームでも言われている。得点にならなかったとしても、切り替えられるようにという気持ちでいた。集中力を切らしてしまうと流れが変わるのでいい経験になった」と話した。
VARは昨季もJ1で導入予定だったが、新型コロナウイルスの影響により第2節が行われた7月以降のゲームでは見送りに。それだけに、シーズンを通しての影響を図るのは今季が最初になる。
このゲームでも、ゴールチャンスにつながりそうな際どいオフサイドでは、すぐに副審がフラッグアップをしない「オフサイド・ディレイ」が行われる場面もあり、このゴールチェックも含めて新シーズンに選手たちも周囲も理解して慣れていくべき状況はあった。主審がピッチ脇の映像で確認する「オン・フィールド・レビュー」が行われる場面こそなかったものの、VARの存在が確かに感じられるゲームになっていた。