札幌FW菅大輝、「3戦出番なし」で見えた東京五輪への“道” 「森保監督に呼ばれて…」
U-23アジア選手権を経て見えた自身とチームの課題 「全部が全部中途半端」
「全部が全部中途半端。人よりロングスプリントや上下動はできるかもしれないけど、ボールに触れているわけではない。攻撃面ではラストパスの質や仕掛けながらシュートで終わること。守備面なら1対1の対応はまだまだ。今よりもかなり上げていかないと絶対に(メンバーに)残れない。キャンプでいい状態まで持って行って、開幕した時には『去年の菅ではないな』と言われたい」
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惨敗を喫したU-23アジア選手権では同代表の課題も浮き彫りになった。菅は「僕が言えることではないと思うけれど」と前置きしたうえで、しっかりと分析した。
「技術はみんなあると思う。欧州が相手でも技術面は負けないと思うし、身体能力は劣るかもしれないけど、戦術理解を上げていかなければいけない」
2019年12月には、E-1選手権に出場辞退したDF室屋成に代わって追加招集された。日本代表への選出は18年コパ・アメリカ以来2度目。香港戦でデビューを飾ると代表初得点もマークした。東京五輪の先にはA代表定着も見据えている。
「(代表初ゴールも)追加招集で入ってラッキーみたいな感じだったので、結果は残せたけど、自分の実力で代表に入れたらという気持ちはありますね。活躍して代表スタッフの目に止まるようになれば。(ワールドカップ出場も)目標としてはあるけど、現状では100%と言っていいほど、無理。可能性を1%でも上げていければ。そのためにチームでACL出場を狙いたい」
新型コロナウイルスの影響も大きく、東京五輪の開催も不透明。そのなかでも、菅は確かな目標を持って、現状を分析し、自身に必要なことを考えている。1年前には悔しい思いを経験した。だが、その経験が菅を強くした。新たな挑戦となる2021年。笑って1年を終えられるよう、22歳のハードワーカーは必死に毎日を過ごしていくだろう。
[プロフィール]
菅大輝/1998年9月10日生まれ、北海道小樽市出身。コンサドーレの下部組織から2017年にトップ昇格を果たし、プロ1年目から23試合に出場。主力として活躍し、昨シーズンは29試合2得点だった。2019年にはコパ・アメリカ(南米選手権)でA代表に初選出。出場はなかったが、同年12月のE-1選手権・香港戦で代表デビューと初得点を挙げた。東京五輪世代としても期待を受ける22歳。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)