札幌FW菅大輝、「3戦出番なし」で見えた東京五輪への“道” 「森保監督に呼ばれて…」
【インタビュー】札幌の若きハードワーカーが東京五輪への思いを明かす
2021年、新たなシーズンが幕を開ける。東京五輪イヤーとなる今季を迎えるにあたって、北海道コンサドーレ札幌のFW菅大輝がオンラインでインタビュー取材に応じた。昨年1月に行われたU-23アジア選手権メンバーに選出されたものの、全3試合で出番なし。悔しさをバネに這い上がる覚悟を語った。(取材・文=Football ZONE web編集部・小杉 舞)
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「正直きつかったですね。ずっとベンチに座っていて。交代の時にもウォーミングアップできるのが5人ぐらいだったけど、そこにも入れなかった。自分の能力がまだ低いな、と。いろんな思いがあった」
昨年1月、タイで行われたU-23アジア選手権。東京五輪前、“最後”の公式戦として臨んだが、日本はグループリーグでサウジアラビア、シリアに敗れ、カタールと引き分け。1分2敗の未勝利で決勝トーナメントに進むこともなく、タイを去ることとなった。当時、スコットランド1部ハーツに所属していたFW食野亮太郎(現リオ・アヴェ)を除いて国内組で臨んだ大会。優勝を掲げていたが、その目標には到底届かなかった。
この大会で誰よりも悔しい思いをしたのが菅だ。3試合で出番がなかったのは、菅と遠藤渓太(現ウニオン・ベルリン)だけだった。大会後には森保一監督に1人ずつ呼び出されて話もされたという。
「3試合目が終わってから森保監督に呼ばれて……。僕、(2018年6月の)コパ(・アメリカ)に連れて行ってもらって試合に出なかった。その時、岡崎(慎司)選手と川島(永嗣)選手も1試合目に出場していなかった。その時(岡崎や川島の)チームに対する対応だったりを勉強していたから、お前にもやって欲しかったと言われた。結局は自分に能力がなかった。同年代で試合に出られなかったのは……国内組しかいなかったですし、辛かったですね。でも、意外と気持ちはすぐに切り替えられました」
昨季はU-23アジア選手権後のキャンプで好調を維持し、10月末に新型コロナウイルスに罹患するまで、J1リーグ25試合中、出場停止の1試合を除く24試合に先発出場。その後、新型コロナウイルスの影響で4試合欠場し、シーズン終了までは途中出場が増えたが、今季は新たな目標を据える。
「まずは試合に出ることを大前提として、5ゴール10アシストという数字を残す。今年は五輪もあるので、絡んでいきたい。(U-23アジア選手権で未出場に終わり)本大会への思いは強い。思いは強いけど、今のままじゃ出られないというのは自分が一番よく分かっている」
東京五輪への思いは増す一方だが、攻守の課題もはっきりしている。