アジア大会を戦う野津田が大活躍を続けるミラン本田を参考に「自分が決めてやるんだ」

因縁の相手にゴールを

 韓国•仁川で行われているアジア大会を戦う広島のU-21日本代表MF野津田岳人は、手本とするACミランMF本田圭佑の開幕2戦連続弾の活躍に大いなる刺激を受けた。
 8月31日の開幕ラツィオ戦では右足で、14日のパルマ戦ではヘディングでゴールを決めた本田だが、最大の武器は強烈無比な左足だ。野津田も、同じ左利きでミドルシュートの威力も本田をほうふつするパンチ力がある。
「ネットのニュースで見ました。ポジションも同じで、同じ左利き。目標にする存在です。ああいうプレーができれば、とシーンごとに見ている。自分で決め切るところ、攻撃をリードしてチャンスメークする姿勢が参考になります」
 野津田は、4-1で快勝した初戦のカタール戦でチーム最多の5本のシュートを打った。
「自分が決めてやるんだ、というところは大切だと思っている」
 パスではなく、シュートを優先する。自分がリスクを背負う覚悟をピッチ上で表現することの大切さは、本田を見習っているという。
「個人としてチャンスがあった中で決めきれずに悔しい。精度の低い部分がった。ゴールへ直結できる決定機があったけれど、決めきれなかった。2-0から一点返された。攻撃の選手がもっと守備陣を楽にさせないといけない」
 セットプレーではアシストを記録したが、ゴールを逃した自分を責めた。17日にはイラク戦が待っている。この年代は2012年のAFC、U-19アジア選手権準々決勝でイラクに1-2で敗れ、U-20W杯出場権を逃した。1月のU-22選手権でも準決勝で0-1と敗戦を喫した因縁の相手だ。
「速さがあるし、前に迫力があって手ごわい相手。やっぱり強いな、という印象。自分たちもしっかりとボール動かしながら戦っていけたら。自分が決めて勝てればうれしい。チームに貢献する点、アシストが大切。とにかく勝利に貢献する活躍ができれば」
 1月の対戦時は、へんとうの手術の直後で、病院でテレビ観戦した。日本サッカー界の次代を担うレフティーが、宿敵相手に勝負を決める。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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