爆買い広州恒大の「驚き」のACL敗退と浦和レッズの「タレント軍団」に米メディアが特集

前回大会覇者の不調に「バルサの欧州CL敗退級の驚き」

 アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でグループリーグ最大の激戦区と見られたH組は、1試合を残して浦和レッズとシドニーFCの2チームが決勝トーナメント進出を決めた。この組で大本命と見られた前回王者・広州恒大(中国)の敗退は海を越えた米メディアでも驚きをもって伝えられている。米スポーツ専門テレビ局「ESPN」は「バルセロナがチャンピオンズリーグでグループリーグ敗退したくらいの衝撃」と報じている。

 過去3年で2度のアジアチャンピオンに輝いている広州恒大は、昨年日本で開催されたクラブW杯で準決勝でバルセロナに0-3と完敗し、3位決定戦でもサンフレッチェ広島に1-2の逆転負けを喫した。その悔しさを晴らすため、今季もチームは“爆買い”を実施。アトレチコ・マドリードに5000万ドル(約62億円)の移籍金を提示し、コロンビア代表FWジャクソン・マルティネスを獲得するなどアジア連覇を視野に入れていた。

 しかし、広州恒大に待っていたのは、ACLでの予想外の大苦戦だった。初戦の浦項スティーラーズ戦をスコアレスドローで発進したものの、続くシドニー戦を1-2で落とす。ホームで必勝態勢を敷いた浦和戦も終了間際のFW興梠慎三のゴールで2-2の引き分けに持ち込まれ、第4戦の浦和とのリマッチでは埼玉スタジアムに駆けつけた浦和サポーターの声量にも押され、0-1の敗戦を喫した。第5戦の浦項戦でようやく初勝利を挙げたが、シドニー対浦和が引き分けに終わったことで、グループステージ敗退が決まった。

 「ESPN」では広州恒大のシーズン前の準備不足と、マルティネスがアジアでの戦いを慣れていなかった点を挙げている。中国リーグ終了後の7週間後にあった12月のクラブW杯を戦った影響もあって、チームを率いるルイス・フェリペ・スコラーリ監督は「プレシーズンの準備不足」をたびたび懸念していたという。

 鳴り物入りで入団したマルティネスについても落第点をつけている。中国超級リーグで今季5試合3得点を挙げているとはいえ、アジアでの戦いが初体験で戸惑いが見られた、ACLでの戦いでチームにフィットしきれなかったことを指摘。「マルティネスが負傷欠場した浦項戦で今大会初勝利を挙げたのは皮肉なことだ」と評している。

 

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