規律違反の柏木、浦和から移籍で調整へ クラブが謝罪文代読「私の軽率な行動によって…」

浦和レッズMF柏木陽介【写真: 轡田哲朗】
浦和レッズMF柏木陽介【写真: 轡田哲朗】

戸苅本部長は「契約解除ではなく、話し合った結果として移籍先を探していく」と説明

 浦和レッズは16日、戸苅淳フットボール本部長が記者会見を実施。沖縄キャンプ中に規律違反のあったMF柏木陽介について、「双方の話し合いにより移籍する方針で調整することに決まった」と明らかにした。

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 浦和は今月10日、沖縄キャンプ実施中の4日に柏木とFW杉本健勇が禁止されている外食を行う規律違反を犯したことで、両者に罰金と厳重注意の処分を下した。杉本は謝罪後の10日からトレーニングに復帰したものの、繰り返しの規律違反となった柏木については、トレーニング参加が未定であるとしていた。

 戸苅本部長は、「外食は控えるというJリーグプロトコルがあるなかで、クラブは外出禁止としていた」と言及。キャンプ中に完全な禁酒というルールは設定していなかったとしたうえで、「飲酒が若干あったと聞いている。店の従業員以外の同席はない」と、外食の状況を明らかにした。また、柏木との話し合いと、方針の決定について明らかにしている。

「浦和レッズの経験豊富な選手であり、チームをリードする存在として期待していた。数々のタイトルをもたらしてくれた選手であり、被災地支援など多くの社会貢献活動を積極的に行うなど長所も多くある。多くの感謝はあるものの、チーム内の影響や規律を継続的に保つことが最優先事項であり、双方の話し合いにより移籍する方針で調整することに決まった」

 戸苅本部長は、キャンプから戻った後に2回ほど対面して話す機会を持ったという柏木について「契約解除ではなく、話し合った結果として今後は移籍先を探していくということ」として、「彼のサッカーができる環境を探すサポートをする考えはある。彼とクラブの両方で働きかけていくことになる。期限付き移籍になる可能性もある。条件や場所も総合的に判断する」として、浦和も協力して移籍先を探す方針を明らかにしている。

 また、戸苅本部長は柏木本人からの謝罪文についても会見の中で代読。今後、移籍先が決定した際に、その発表を兼ねて本人が顔を見せる場を持つかを検討するとしている。

「この度は私の軽率な行動によって、ファン・サポーターの皆様、パートナー企業の皆様、選手、クラブ、Jリーグ関係者の皆様、何より緊急事態宣言下でキャンプの実施を受け入れてくださった沖縄の皆様に対して多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。多くのサポートをいただいているなかでキャンプやJリーグが開催できているという自覚が足りず、このような行動に至ったことを深く反省しております。また、規律違反によって、新シーズンの始動後のチームに迷惑をかけてしまいました。重ねてお詫び申し上げます。この度は誠に申し訳ありませんでした」

 現時点では柏木の希望する条件などはクラブに伝えられていないため、移籍先が国内か海外のどちらになるということも断定できないとしている。2010年に加入してからパスワークの中心に君臨するプレーぶりから「浦和の太陽」というニックネームもつけられた柏木だが、その別れは唐突かつ寂しい形で訪れることになった。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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