5戦連発の神の子トーレスが欧州選手権でスペイン代表復帰へ 指揮官が示唆

デル・ボスケ「ベストパフォーマンスを見せている選手は選ぶ」

 アトレチコ・マドリードの元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスの株価が再び急上昇している。リーグ第34節アスレチック・ビルバオ戦で決勝点を挙げ、自身初となる公式戦5戦連続ゴールを決めたが、スペイン代表を率いるビセンテ・デル・ボスケ監督も6月の欧州選手権に向けた代表招集を示唆している。現地紙「マルカ」が伝えている。

 トーレスはビルバオ戦、フランス代表MFアントワーヌ・グリーズマンからのクロスをヘディングで合わせて決勝点を奪い、1-0の勝利に貢献。首位バルセロナを同勝ち点で追う原動力となった。また5日のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦のバルセロナ戦では「バルセロナキラー」ぶりを発揮して貴重な先制ゴールを決めるなど、自身初の公式戦5試合連続ゴールを記録している。

 「エル・ニーニョ(神の子=トーレスの愛称)」の得点量産は、アトレチコだけでなく6月に欧州選手権を控えるスペイン代表にとっても朗報のようだ。かつての代表エースの活躍を受けてチームを率いるデル・ボスケ監督はトーレスの名前こそ明言しなかったものの、以下のようにコメントしている。

「我々はどんな選手に対しても門戸を開いています。そして、ベストパフォーマンスを見せているプレーヤーを選出するつもりだ」

 スペイン代表は3月にイタリア戦、ルーマニア戦と親善試合に臨んだ。MFではアンドレス・イニエスタやセルヒオ・ブスケツが負傷で招集外となりながらも、ダビド・シルバ、セスク・ファブレガスら豪華絢爛なメンバーがそろった。その一方でFWはユベントスの新鋭FWアルバロ・モラタらを招集する一方、35歳のベテランストライカー、アリツ・アドゥリスをテストするなど、中盤に比べると層が薄い。そこで白羽の矢が立つのがトーレスだ。

 トーレスは2015年に古巣のアトレチコに復帰して以降、闘将ディエゴ・シメオネ監督のもとで徐々にパフォーマンスを取り戻しつつあった。そして今年に入って持ち前の得点感覚が完全に復活した。ビルバオ戦後には「われわれのプレーに誇りを持っている」と話すなど、課題だったメンタル面でも充実している。

 

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