なぜ鎌田の評価が定まらない? “二面性”の課題を独メディア指摘「この芸術家は…」
鎌田のボディーランゲージが“無気力”に捉えられ、批判の対象になりやすいと指摘
フランクフルトの日本代表MF鎌田大地は、現地時間7日に行われたブンデスリーガ第20節ホッフェンハイム戦(3-1)でチーム3点目の起点となった高精度の”50mパス”への反響はいまだ止まない。その一方で、一部では鎌田に対する批判も続いていて、まだ評価が定まっていない点についてドイツ放送局「SPORT1」が伝えている。
現地メディアから最も多く指摘される鎌田の課題は、パフォーマンスの波だ。ホッフェンハイム戦でのロングパスのような並外れたプレーを見せることもあれば、まったく活躍しない試合もある。リーグ戦19試合に出場して2ゴール9アシストをマークし、シーズン前に公言していた「(ゴール数とアシスト数の合計)スコアポイント15点以上」も十分に達成可能なところまで来ているが、継続して高いパフォーマンスは披露できていない。
ドイツ放送局「SPORT1」のクリストファー・ミヒェル記者は、自身のコラムのなかで、鎌田が批判される原因を分析している。
「評論家たちは、カマダのボディーランゲージがぞんざい、もしくはやる気のなさを表わしていると指摘している。この芸術家は、敵をかんかんに怒らせることができるが、味方に対しても同じことをする時がある。とりわけデュエルの場面で努力不足であると批判されているし、試合の状況によっては消えてしまうこともある。カマダがチームに効果をもたらさない場合、彼に対する苛立ちと交代を求める声はすぐに大きくなってしまう」
気持ちを前面に出してプレーするタイプではない鎌田は、メディアからは“無気力”と捉えられ、不満や批判の対象になりやすいというのがミヒェル記者の見立てのようだ。
フランクフルトのアディー・ヒュッター監督がホッフェンハイム戦後に「ダイチは天才的なセンスの持ち主で、違いを作り出せる」と語っていたように、その才能はブンデスリーガでも屈指のものがあるのは周囲もすでに認めている。
あとは、その力を継続して発揮し、さらに戦う姿勢を見せられるかどうか。それらが、今の鎌田が克服すべき課題なのかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)