チチャリートが抱くファン・ハールへの感謝 昨夏に非情な戦力外通告も「彼は成功できる」
「フットボールの世界では結果が物を言う」
現在5位という成績で、ファン・ハール監督は今季限りで退任となり、来季はジョゼ・モウリーニョ氏が新たにやってくると、地元メディアはレポートしている。
それでもチチャリートは「ファン・ハールも成功できる。でも、フットボールの世界では結果が物を言う。彼が主役なのか、そうではないのかね」と持論を展開している。
チチャリートや、ドルトムントで完全復活を果たした日本代表MF香川真司というファーガソン監督の教え子の放出を嘆く声は、イングランド国内にも存在する。ファン・ハール監督の方針に批判も集まるが、チチャリートはオランダ人指揮官の非情通告に感謝している。
「彼はプレー機会を手にすることは、とても困難だと話してくれた。最初からとても率直でいてくれて感謝している。移籍する時に(ユナイテッドでの)僕の出場機会は減少するだろうと言ってくれた。なぜなら彼のメーンストライカーはウェイン・ルーニーだからだ。もしも、彼が不調ならば僕は試合に出ただろうけど、彼は準備万端だったからね」
昨季はレアル・マドリードに期限付き移籍し、今季はレバークーゼンに完全移籍したチチャリートは、移籍先でしっかりとした結果を出してきた。それでも、ユナイテッドには絶対的なエースのイングランド代表FWウェイン・ルーニーがいる。チチャリートが移籍したからこそ、今季モナコから獲得したフランス代表FWアンソニー・マルシアル、下部組織出身のFWマーカス・ラッシュフォードが台頭できたのかもしれない。
人格者としても有名なチチャリートは、エキセントリックなオランダ人指揮官に感謝の気持ちを忘れていなかった。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images