プレミアで起こった2つのPK判定を考察 “レッドカード”は厳しいものだったのか?
D・ルイスは“ボールへチャレンジした”ように見える
もう1つは、ウォルバーハンプトン対アーセナルの前半アディショナルタイム3分、アーセナルがPKを献上した場面。ウォルバーハンプトンFWウィリアン・ジョゼが上手くディフェンスラインの裏へ抜け出し、相手GKと1対1になった。そこでやや反応の遅れたDFダビド・ルイスが後方から距離を詰めると、PA内で足が接触しジョゼを倒してしまう。クレイグ・ホーソン主審はD・ルイスに対して、PK、退場、出場停止の三重罰の判定を下している。
こちらの場面ではジョゼがしっかりボールをコントロールしており、決定機阻止の4つの要件を満たしていたため、レッドカードに値するファウルとなる。問題は、“ボールへのチャレンジ”かどうかだが、該当シーンではD・ルイスは足を伸ばしてボールに触れようと試みているように見える。こちらも難解な事象だが、“三重罰”判定はD・ルイスにとって厳しいものだったのではないだろうか。
考察したどちらの場面も、“三重罰”かどうかを検証する対象ではあるが、明らかに手を使うものだったり、危険なプレーではなかったため、判定は難しいものだった。ただ、退場は試合に大きな影響を与える。アーセナルはD・ルイス退場の後、数的不利になり逆転を許してしまった。試合を左右する大事なPK判定では、主審には今後より正確な判断が求められていくだろう。