「厳しい状況」と本田の現在地を語るミラン番記者 ブロッキ新政権に潜む”イタリア純血主義”の影響も指摘

トップ下の適任者は「メネズ」 本田の起用には疑問符

 クリスティアン・ブロッキ新監督が就任したACミランは、初陣となった17日の敵地サンプドリア戦に1-0で勝利した。シルビオ・ベルルスコーニ会長が偏愛する4-3-1-2システムがいきなり導入された試合では、トップ下にイタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラが入り、決勝アシストを決める活躍を見せた。そしてボナベントゥーラと後半43分に交代し、トップ下に入ったのはMFケビン=プリンス・ボアテング。ブロッキ新監督は試合前、日本代表FW本田圭佑をトップ下とサイドで併用することを明言していたが、就任初戦では出番を与えなかった。

 シニシャ・ミハイロビッチ前監督の下では基本布陣が4-4-2に固定された後、不動の右サイドハーフとしてスタメン出場を続けていた本田だが、監督交代の煽りを真っ先に受ける格好となった。果たして、今季残り試合でもベンチを温め続けることになるのだろうか。イタリア地元紙「レッゴ」のミラン番記者ルカ・ウッチェロ氏は、窮地に立たされた背番号10の未来についてこのように語った。

「本田はトップ下で3番手? 厳しい状況だ。司令塔のシステムはどのくらい持つか分からない。正直言って、もうミハイロビッチの時に明確になっているが、ボナベントゥーラも本田も、トップ下の役割は適職でない。唯一司令塔としてプレーできるのは、メネズだと思う」

 ウッチェロ氏は、この日決勝アシストを記録したボナベントゥーラも本田も、トップ下としては適任ではないと一刀両断。腰痛により今季2度の手術を受けてコンディション不良が続く、昨季16得点のジェレミー・メネズこそがトップ下に最適な人材だと主張している。

 「ボナベントゥーラは、司令塔としては機能しなかったと思う。頻繁に左に流れていて、まるで4-3-3システムのようだった」と、サンプドリア戦でトップ下を務めた背番号28をつけたアタッカーへの苦言を続けたウッチェロ氏だったが、同時にこの26歳のイタリア代表MFが起用される別の要因についても指摘している。

 

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