「FKだけを蹴る選手の存在は考えられない」 インテル監督、“放出候補”エリクセンに苦言
ミラノ・ダービーで劇的FK弾を決めたエリクセン
イタリア・セリエAの強豪インテルを率いるアントニオ・コンテ監督は、デンマーク代表MFクリスティアン・エリクセンについて「フリーキックだけを蹴る選手の存在は考えられない」と、プレーの改善を求めている。
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インテルは1年前の移籍市場でイングランド・プレミアリーグのトッテナムから、エリクセンを契約満了まで半年の時点で移籍金を発生させた状態で前倒し獲得。移籍金や年俸などの合計は、2750万ユーロ(約32億4000万円)ほどとされている。
しかし、昨季の後半から今季の前半までエリクセンは全くフィットせず、放出リストに載る事態になった。しかし、高額年俸もあり冬の移籍市場での現段階で移籍は決まらず。そうした中で出場したコッパ・イタリア準々決勝のACミラン戦でドラマが起きた。
エリクセンは1-1の同点で迎えた後半43分に途中出場すると、同アディショナルタイムに得たフリーキックのチャンスでキッカーに。壁の上を巻いて落とす絶妙なシュートで決勝ゴールを奪い、“ミラノ・ダービー”の歴史に名を刻んだ。
イタリアメディアでは「ゴールによって気が変わった、という選手の最新リストに載った」として、冬の移籍市場で放出とならない可能性が高まったとしている。しかし、イタリアのサッカー専門サイト「トゥットメルカートウェブ・コム」は、コンテ監督によるエリクセンへの苦言を報じている。
「エリクセンには試合の流れの中でもチームに貢献してほしいと私たちは願っている。セットプレーだけではなくね。確かに私たちには(セットプレーキックの)スペシャリストの存在が欠けていた。彼はチームに追加される武器であるものの、試合中にも何か効果があることを期待している。フリーキックだけを蹴る選手の存在は考えられない」
コンテ監督はあらためて、流れの中で機能性が高まらないエリクセンのプレーにはフラストレーションがあることを隠さなかった。現状ではリーグ優勝を争う中でエリクセンの起用優先度はかなり低いと想定されるだけに、移籍市場の最終局面での動向には注目だと言えそうだ。