クロップ監督、CB陣の危機的状況に嘆き節の“SOS” 「もしリーズナブルな価格で…」
ファビーニョが筋肉系を痛めてメンバー外、マティプも足首の怪我で途中交代
シーズン序盤から守備陣の相次ぐ負傷離脱に悩まされてきたリバプールは、新たにブラジル代表MFファビーニョとカメルーン代表DFジョエル・マティプが怪我に苦しめられている。危機的状況がさらに深刻化するなかで、チームを率いるユルゲン・クロップ監督も「私にメッセージをしてほしい」と“SOS”を発信した。
リバプールは現地時間28日にプレミアリーグ第20節でトッテナムと敵地で対戦。前節バーンリーに0-1で敗れるなど5試合勝利から遠ざかっていたが、この日はブラジル代表FWロベルト・フィルミーノ、イングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルド、セネガル代表FWサディオ・マネの得点により、3-1で勝利を収めた。6試合ぶりの白星で暫定4位に浮上している。
しかし、その一方で新たなDF陣の負傷者が発生し、今後の戦いに不安を残している。トッテナム戦は中盤からのコンバートでセンターバックの不足を埋めていたファビーニョが筋肉系の怪我で試合のメンバー外に、スタメン出場していたマティプが足首の怪我でハーフタイムに途中交代を余儀なくされたのだ。
こうした事態を英公共放送「BBC」は、「ジョエル・マティプの負傷で、リバプールは選手獲得の必要性を再考するのか?」との見出しで特集している。コロナ禍での財政難からクロップ監督は今冬の補強について否定的だったが、試合後に英衛星放送「BTスポーツ」のインタビューでは次のように語っている。
「もしリーズナブルな価格で、我々が求めるクオリティーのセンターハーフ(センターバック)がいれば、私にメッセージをしてほしい。我々は選手の獲得について考えたが、それは適切に行われなければいけない。我々は適任の選手を見つける必要がある。ディフェンスラインではとても信じられないようなことが起きている」
中盤でのプレーが本職のイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンがセンターバックに入るなど急場しのぎの起用が続いている状況。23歳のDFナサニエル・フィリップスや19歳DFリース・ウィリアムズのパフォーマンスをクロップ監督は評価しているが、残りのシーズンを戦い抜くうえでは心許ない状況なだけに、指揮官も補強の可能性を示唆している。
「状況は信じられないほどに奇妙なものだよ。我々がこれからどうするのか。今夜は何も進展しなかった。何か深刻なことが起きているようだ」
冬の移籍マーケットは現地時間2月1日まで。最終ラインの野戦病院化が止まらず、クロップ監督も頭を抱えるなかで、リバプールは土壇場で新戦力獲得に動くのだろうか。