「単なるビジネス」 9年間レンタル続きのブラジル人MF、古巣チェルシーに本音吐露

ブラガへの完全移籍が決定したFWルーカス・ピアゾン【写真:Getty Images】
ブラガへの完全移籍が決定したFWルーカス・ピアゾン【写真:Getty Images】

ルーカス・ピアゾンは9年間在籍したチェルシーでは公式戦出場は3試合のみ

 2011年当時、世界で最も有望な若手選手の一人とされていたブラジル人FWルーカス・ピアゾンは、16歳でブラジルの名門サンパウロからチェルシーへ移籍した。約10年もチェルシーに籍を置きながら、7つのクラブへ計8回のレンタル移籍を繰り返したアタッカーが、自身の胸中を激白している。英紙「イブニング・スタンダード」が報じている。

 ブラジルの名門サンパウロでプロデビューを果たしたルーカスは、2012年1月に当時アンドレ・ビラス=ボアス監督(現マルセイユ監督)が率いていたチェルシーへ移籍。しかし、チェルシーのトップチームの壁は厚く、これまでにマラガ(スペイン)、フィテッセ(オランダ)、フランクフルト(ドイツ)、レディング(イングランド)、フルハム(イングランド)、キエーボ(イタリア)、リオ・アヴェ(ポルトガル)、ブラガ(ポルトガル)と8回のレンタルを繰り返してきた。

 そんなルーカス・ピアゾンが今年1月についにブラガへ完全移籍し、2025年までの契約を結んだ。トップチームでの試合出場が約10年でわずか3試合だったチェルシーに関して思いを明かしている。

「プレシーズンで(チェルシーに)戻ると、新しい監督、新しい選手が加入している。そして、チームは『うまくできれば監督が残してくれる』という感じなんだ。だが、実際のところ、僕たちはチャンスがないことを理解している。なぜなら、クラブは巨額のお金を新しい選手に使っているから、彼らを使いたがるのは明白だ。3週間、4週間、5週間を過ごすと、彼らは僕たちを再びレンタル移籍に出すんだ」

 初めのうちは、チェルシーに必要とされていると感じていたと振り返るが、「3度目、4度目のレンタルを終えた頃になると、これは単なるビジネスだなと思うようになった。そこに行き、誰かが買ってくれたらそれで幸せ。戻ってプレーすることはないんだろうなと思っていた」と、本音をこぼしている。その一方、移籍先でも「チェルシーから来た選手」というレーベルを張られるため、プレッシャーが大きかったと話す。

 長らく籍を置いたチェルシーを離れたが、まだ27歳。これまでベルギー代表MFケビン・デ・ブライネ、ベルギー代表FWロメル・ルカク、エジプト代表FWモハメド・サラーといった選手が、チェルシーから放出後に大化けしたが、ルーカス・ピアゾンにも彼らに続ける可能性、時間はまだあるはずだ。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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