「持ってない」トーレスのデビューは見送り ミラン新エースはけがでベンチ外

指揮官は「回復願う」

 ACミランの新加入FWフェルナンド・トーレスは、先発デビューする予定だった14日の敵地パルマ戦を左足首ねんざで急きょ欠場した。今夏の移籍市場閉幕直前にチェルシーから2年間の期限付き移籍で加入した“エル・ニーニョ”だが、前日練習の最後のメニューで負傷。あえなくデビューは見送りとなった。
 フィリッポ・インザーギ監督は劇的な勝利に興奮を隠しきれなかった。だが、シルビオ・ベルルスコーニ会長は大のお気に入りで、新エースの期待を寄せるトーレスの不運に渋面をつくった。指揮官は、試合後の記者会見で「(トーレスの)回復を願う。今日のネガティブなことは、このけがだった。足首の捻挫だった。今日は(試合開始前の)6時まで様子をみたが、リスクは負えなかった」と語った。
 チームの遠征に帯同し、試合直前まで回復を待ったが、悪化のリスクを避けて出場を回避した。スタジオ・エンニオ・タルディーニのスタンドで観戦したトーレスだが、ポジション争いのライバルは全員活躍。トーレス同様に移籍市場閉幕直前にアタランタから加入したMFジャコモ・ボナベントゥーラは、FW本田圭佑のパスから豪快な先制点を決めた。本田は1得点1アシストの活躍。さらに、メネズに至ってはドリブル突破、ゲームメークなどがさえ渡り、2得点を決めるなど、マン・オブ・ザ・マッチにふさわしい活躍だった。
 チェルシーでの4年間は、リーグ通算20得点と予想外の不振に終わったトーレスはデビュー戦直前で故障というアクシデントで“持ってなさぶり”を発揮。キャリア再生を狙ったミランでも、かつてのスペイン代表の大エースの雲行きが怪しくなってきた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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