香川が与えた一瞬の隙 リバプールが魅せた”黄金期のミラン”を彷彿させる7本のダイレクトパス

リバプールがドルトムントに大逆転勝利

 リバプールは14日、ドルトムントとのUEFAヨーロッパリーグ(EL)第2戦で4-3と競り勝ち、合計5-4で準決勝進出を決めた。試合開始10分で2点のビハインドを負ったが、後半だけで4ゴールを奪い、大逆転勝利を飾った。

 リバプールにとって後半開始早々のゴールが重要な分岐点となった。それまでドルトムントの守備網を崩せずにいたが、FWディボック・オリギが挙げた得点をきっかけに相手守備陣のバランスが崩れ、最終的に終了間際のゴールラッシュを実現させた。

 この1点目は、自陣のDFママドゥ・サコーから7本ものダイレクトパスをつなぎ、ドルトムントの守備を翻弄。流れるようなパスワークでゴールを奪った。この一連のプレーで重要な働きをしたのがチャンだ。

 チャンには試合を通して相手MF香川真司がマッチアップし、厳しいマークを強いられていた。そのため、攻撃参加で思うようなプレーをさせてもらえずにいた。しかし、後半2分、サコーを通してDFモレノからボールを受けると、一瞬の隙を突いてMFミルナーとのワンツーで香川を振り切り、今度はMFコウチーニョとのパス交換で敵陣深くに侵入。相手DFの裏を取るスルーパスを通し、抜け出したオリギが右足のつま先でネットへと流し込んだ。

 この観客の度肝を抜くダイレクトプレーは、2003-04シーズンのACミランがリーグ第7節サンプドリア戦で見せた圧巻の連携プレーを彷彿とさせた。

 

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