ユベントス監督ピルロ、初の“師弟対決”へ 名将コンテに敬意「人間的な深みがある」
17日のインテル戦で、現役時代に指導を受けた監督と初激突
イタリア・セリエAでは現地時間17日、“イタリア・ダービー”と呼ばれるユベントスとインテルの対戦が行われる。今季からユベントスの指揮を執る元イタリア代表MFアンドレア・ピルロ監督は、現役時代に自身が指導を受けた監督との初激突。インテルのアントニオ・コンテ監督との関係などを語った前日会見の様子を、イタリアのサッカー専門メディア「カルチョメルカート・コム」が報じている。
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ピルロ監督の現役時代は、故郷ブレシアでのデビュー後にインテルへ引き抜かれたが、なかなかチャンスを与えられず再びブレシアへ期限付き移籍。その後、ACミランでカルロ・アンチェロッティ監督の指揮下で黄金期の中心的存在になり、ユベントス移籍後はコンテ監督の指揮下で現在の9連覇につながる基礎を築き上げた。そうした意味では、現役時代の監督との初対戦がやってきたことになる。
そのコンテ監督についてピルロ監督は、敬意を持ちつつもすでに同じ監督の立場であることを強調している。
「彼に感謝をしていて、初めて自分が監督をできるのではないかと理解させてくれた存在だった。彼に人間的な深みがあることを理解しているし、大きな尊敬の念を持つが、別々のベンチに座る。私たちは違うキャラクターの持ち主だが、それがうまくいった理由かもしれない。リーグ戦の開幕戦が終わった後に一度電話で話したけれども、それから後は連絡を取っていない。彼は私に多くのことを与えてくれ、ユベントスの歴史を作った存在だ」
キャリアの最終章に近づいていた現役時代のピルロ監督は、コンテ監督によるハイプレスのチームのなかでも中央で重要なプレーメーカーとして起用され続けた。それだけに「彼は対戦相手に強くプレッシャーをかけることが好みなのは理解している」とピルロ監督は話す。勝ち点33で4位のユベントスにとって、勝ち点4差で現在2位の相手とのアウェーゲームという意味では、難しい一戦になる。
「インテルはアグレッシブにゲームのリズムを作ろうとすると予想しているが、それに対しても準備をしている。私たちはユベントスであり、このような重要なゲームが与える印象の大きさは理解しているが、頭の中は解放しなければいけない。引き分け狙いはせず、サンシーロへは勝ちに行く。重要な試合だが、すべてを決めるものではない。ただ、サッカーの歴史のなかで、順位表に関係なく勝ち点3を超えてチームに大きな後押しを与えるのがこのようなゲームだ」
前人未到の10連覇を狙うユベントスは、ピルロ監督の指揮下で前半戦に引き分けが多く勝ち点が伸び悩んだ。しかし、敗戦はわずかに1試合で失点16もリーグトップと逆襲するに足る成績は残しているだけに、この“師弟対決”となるダービーはまさに大一番になるといえそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)