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ミランサポーターが激怒 2年で5度の監督交代に会長とCEOを「無能」と糾弾
無能な主犯たち
「もう一度明確にするが、この人事は全くもって議論に値しない。ベルルスコーニの右腕と自分自身に対する本当の責任を追及しないために、批判にふさわしくない監督を罰した。会長は業務において本当の問題を認識する能力がない。ゆえに、問題を解決できない。巨額の投資をしたとしても、もはや正当化できない。彼がこの事態を招いた主犯だ」
現場介入を繰り返し、2トップとトップ下を置くシステムを監督に強要するほどシステムに対する異常なまでの偏愛を持つ元イタリア首相は、今季開幕前に100億円の補強を展開した。だが、ミラン凋落(ちょうらく)の「主犯」と断罪されて 「無能」と痛罵されている。
「長年にわたってノープランのチームを我々は見せつけられてきた。偉大な過去で、移籍市場で効果的な補強をできない現実を糊塗(こと)してきた。ここ毎年のクラブの凋落に痛恨は増すばかりだ」
今季は、コロンビア代表FWカルロス・バッカ、DFアレッシオ・ロマニョーリら大型補強を敢行した。現在6位のミランは、ユベントスとのイタリア杯決勝出場権を手にしている。
しかし、年間100億円という赤字削減のために、シーズン途中の1月にナイジェル・デヨング、アレッシオ・チェルチ、スソら実力者を次々に放出して人件費を抑制。中盤の選手層はスカスカになり、イタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラがガス欠となるなど、チームは一気に弱体化して いる。近年の訳あり補強のツケが回る形で、欧州での競争力をすっかり失ったイタリアでも中位がふさわしいチーム構成となっている。
「ここ数日以内でわれわれの声を知らしめることになる」とクルバ・スッドは大規模な抗議行動を予告している。日本代表FW本田圭佑や、チームにも新たな激震が待っているかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images