ハリルJ経験者が見た“ロシアW杯”日本代表の姿 「変なストレスを感じずにやってるなと…」

バヒド・ハリルホジッチ元日本代表監督【写真:Getty Images】
バヒド・ハリルホジッチ元日本代表監督【写真:Getty Images】

ハリルホジッチ監督の解任理由の意味が「あまり分からなかった」

――ハリルホジッチ監督は、どんな指導者でしたか?

「イメージ通りじゃないですかね、周りから見ている感じの」

――厳しい人?

「そうですね。練習からそんな感じでしたね。個別に話す機会があっても厳しめな感じでした」

――2017年11月の欧州遠征2試合(ブラジル戦、ベルギー戦)では、2試合とも途中出場した。対戦相手の中で特に印象に残った選手は?

「(ベルギーの)ルカクは凄いと思いました。あの身体能力は、日本人であのレベルまでは無理だなと」

――2018年3月の欧州遠征(マリ戦、ウクライナ戦)にも呼ばれました。遠征後にW杯メンバー入りへの手応えはありましたか?

「いや、全然なかったです」

――では本大会メンバーからの落選を知らされた時も、それほど落ち込まなかったのでしょうか?

「多少はありました。でも、そこまででは……。『絶対入るやろ』と思っていて入らんかったわけではなかったんで、そこまでじゃなかったです。でも欧州遠征の時に『もっとこうやっていたら結果も変わったのかもなあ』とは思いましたけど」

――本大会直前にハリルホジッチ監督は電撃解任されました。日本サッカー協会(JFA)の田嶋幸三会長は解任の理由として「選手との間のコミュニケーション不足」を挙げていました。

「コミュニケーションが足りてなかったとか、ずれてたって何なんですかね。こっちだと当たり前というか。コミュニケーションというのを、どういうことを指して言っているのかがあまり分からなかったです」

――ロシアW杯での日本の試合は観ていましたか?

「観ました。(ベスト16の)ベルギー戦だけリアルタイムで観られました。あの時はベルギーに戻ってきていたので。他の試合は速報を追っていました」

――本大会での日本のサッカーと、ハリルホジッチ元監督が指揮を執っていた頃のサッカーに違いは感じましたか?

「選手のピッチ上で感じているストレスの差はすごく感じました。やっぱりハリルさんの時は、みんなストレスを感じながらやってる感が凄くて。本大会では、変なストレスを感じずにやってるなっていう印象はありました」

――ハリルホジッチ監督の頃のストレスというのは、「監督の要求に応えなければ」という部分でのストレスですか?

「そうですね」

――グループステージ最終戦のポーランド戦では、残り約10分間でのパス回しが議論の的になりました。0-1で負けている状況の中で、ベスト16進出を果たすために“時間稼ぎ”を選択したあのプレーについて、森岡選手はどのように感じましたか?

「リスクはすごく高かったと思いますけど、結果的に上に行けたので全然ありだと思います。要は、あれをコーナーの近くで必死こいてキープするのと何が違うねんって僕は思いますけどね。予選を通過するためにボールをキープするのとやり方が違うだけです。もちろん他力感はありましたけど、結果的に(ベスト16に)行けてるので全然ありじゃないですかね」

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