トップ下先発の香川は1点目を演出

　後半3分、ようやくリバプールの猛攻が実り、FWオリギが1点を返した。アンフィールドの大観衆は一気に沸き立ち、ここからさらに激しい打ち合いとなった。

　同12分は、左サイドから相手陣内まで持ち上がったDFフンメルスの縦パスを受けてDFラインの裏を突いたロイスがGKとの1対1を冷静に制してリードを再び2点と広げた。4強進出に又しても3点が必要となったリバプールのクロップ監督がこの失点から5分後に動く。FWスターリッジとMFアレンを同時投入すると、これが奏功する。同22分にMFコウチーニョがエリア外からミドルシュートを突き刺さした。

　後半32分、香川はDFギンターと途中交代でベンチに下がった。その直後のCKでDFサコーがヘディングシュートを決めて、2試合合計4−4とスコア上は同点となった。

　このまま、アウエーゴールの差でドルトムントの勝ち抜け濃厚と見られた後半アディショナルタイムに劇的なドラマが待っていた。MFミルナーの右クロスからファーサイドでロブレンが頭で合わせて、勝ち越しゴール。開始直後に2点差を付けられたリバプールが華麗に逆転した。

　ドルトムントMFギュンドアンの直接FKが枠を外れたところで試合終了のホイッスル。昨季までドルトムントを率いたリバプールのクロップ監督と、香川らかつて教え子との運命の初対戦として注目を集めたこのEL準々決勝はドラマチックな展開の末、リバプールが四強進出を果たした。

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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images