ACミランの課題は「ゴール」!? 昨季不発のアタッカー陣は今季飛躍を遂げられるか
「ミランはFWが7人もいて、昨シーズン合計はたったの20ゴール」
ACミランの3トップ候補となる7選手の昨季リーグ戦の得点数が合計20点で、得点力の面でフィリッポ・インザーギ監督が大きな課題を抱えていることを地元メディアが報じている。イタリア地元紙「トゥット・スポルト」が「ミランには“インザゴール”が必要だ」との見出しで特集し、現役時代にリーグ通算197得点を叩き出した指揮官のようなストライカーの必要性を指摘している。
特集では「ミランはFWが7人もいて、昨シーズン合計はたったの20ゴール。本田とニアンは移籍した。エルシャラウィとパッツィーニはケガの影響があった。一番量産したのはボナヴェントゥーラだ」と批評。7選手が様々な理由で結果を出せなかった事実を指摘している。
本田圭佑はCSKAモスクワで1得点、ミランで1得点と計2点。記事では「イタリアでは色々な変化や革命に直面した。移籍から15日もたたないうちに、監督が代わった。彼の日が当たる場所を探して、チームの中は議論の渦に引き裂かれていた」と評されるほど、昨季不振に終わった本田の起用法はイタリアメディアの間でも取り沙汰されていた。
エルシャラウィは昨季負傷に泣き、無得点。パリサンジェルマンから今季加入した元フランス代表FWジェレミー・メネズも昨季は世界屈指の名手が集まるチームでポジション争いに敗れ、2得点。ジャンパウロ・パッツィーニも2得点。昨季途中からモンペリエに期限付き移籍していたエムベイエ・ニアンは4得点。移籍市場閉幕直前にチェルシーから2年間の期限付き移籍で加入したフェルナンド・トーレスとアタランタから加入したジャコモ・ボナベントゥーラはともに5点。7選手の昨季合計得点は20点となっている。
今季のセリエA開幕戦ラツィオ戦で3得点を奪い勝利を挙げたミランだが、昨季を振り返れば、実に心許ない数字である。昨季14得点を挙げた稼ぎ頭のイタリア代表FWマリオ・バロテッリはリバプールに移籍。それでもインザーギ監督は今季、上々のスタートに導いており、記事でも「ラツィオ戦でインザーギ監督はしっかりと指導していることを証明した」と評価している。
現役時代にゴールを量産した指揮官が“インザーギイズム”を注入することで、昨季の得点力不足という不安は解消されるかもしれない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web