“天才”小野伸二が1年半ぶりの帰還 ミシャ体制4年目、前線にナイジェリア代表FWを補強【J1戦力動向・札幌】
【今オフ動向まとめ】ペトロヴィッチ監督が続投、チャナティップら主力も残留
Jリーグの2020年シーズンが終了し、来季に向けたチーム編成が動き始めている。移籍のリリースが続々と出ているなか、各クラブは今オフにどのように歩みを進めていくのか。20年シーズンの成績とすでに発表されている戦力動向を踏まえながら、来季に向けた注目ポイントをポジションごとに展望していく。
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ペトロヴィッチ体制3年目となった20年シーズンは、前年のルヴァンカップ準優勝の実績もあり躍進が期待されたが、新型コロナウイルスの影響でシーズンが中断していた5月に守護神の韓国代表GKク・ソンユンが大邸FCに完全移籍。さらに8月の6試合で2分4敗と苦戦していたなかで、日本代表FW鈴木武蔵がベルギー1部ベールスホットに移籍と、攻守の軸がシーズン途中に退団したことで、戦術面での再構築を迫られた。
最終的に10勝9分15敗の12位で終えたが、2017年のJ1再昇格後は11位→4位→10位と推移していたため、20年シーズンが最も悪い成績となった。今月6日に“ミシャ”ことペトロヴィッチ監督との契約合意が発表されており、攻撃的スタイルを貫きながら就任4シーズン目に挑むことになった。
■FW編
20年シーズンでチーム最多9得点のFWアンデルソン・ロペス、6得点のFWジェイ、加入1年目で途中出場が多く2得点に終わったFWドウグラス・オリヴェイラとの契約更新を発表した一方、10月下旬に加入したFWウーゴ・ヴィエイラは退団となった。
そして来季に向けては、モロッコのウィダード・カサブランカからナイジェリア代表FWオケチュク・ガブリエルを完全移籍で獲得。25歳の左利きストライカーで、新たな得点源として期待が集まる。昨季はチーム総得点が47で、ペトロヴィッチ体制では最少だっただけに、助っ人FW陣の爆発が上位進出に向けて不可欠なのは確かだ。
■MF編
元日に発表されたのが、元日本代表MF小野伸二の札幌帰還というビッグニュースだ。昨季限りでJ2のFC琉球を退団し去就が注目されていたなかで、2014年から約5年半在籍した古巣への復帰となった。41歳となった“天才”の技術と豊富な経験はピッチ内外で若手の模範となるだけに、若いチームにとっては頼もしい存在が戻ってくることになった。
また昨年から移籍の噂が絶えなかったタイ代表MFチャナティップは残留が決定。もう1人の中盤の助っ人MFルーカス・フェルナンデスとの契約も更新された。その他、昨季32試合に出場したMF宮澤裕樹、33試合出場のMF駒井善成、28試合出場のMF荒野拓馬、プロ2年目で飛躍を遂げたMF高嶺朋樹などの主力も残留。ここに昨季はJ2大宮アルディージャでプレーしたMF青木亮太が加わっている。
■GK&DF編
20年シーズンは総失点58と、17年のJ1再昇格後では最多失点となった。昨季21試合に出場したDF進藤亮佑がセレッソ大阪に流出した一方、DF福森晃斗、DFキム・ミンテ、DF田中駿汰、GK菅野孝憲ら主力は残留。ここに昨季ベガルタ仙台に所属したDF柳貴博、ザスパクサツ群馬からDF岡村大八、アルビレックス新潟からGK大谷幸輝を獲得したが、今後さらなる動きがあるのか注目が集まる。
(FOOTBALL ZONE編集部)