アトレチコがバルサ撃破でCL逆転4強 MSN不発で連覇の夢消える
PKめぐる微妙な判定も明暗分ける
その直後にはイニエスタの縦パスを受けたスアレスがマーカーを背負いながら強引にターンしてシュートを打った。しかし同24分には得点を取れない苛立ちからか、スアレスが空中戦の競り合いでゴディンにひじ打ちをしたとして、イエローカードを受けた。一方のアトレチコはほとんどの選手の足が止まる苦しい展開となったが、ペナルティエリア内に8人のフィールドプレーヤーが入って耐える場面もあるなど、徹底した籠城戦でゴールマウスを死守した。
そして同43分、アトレチコ渾身のカウンターが炸裂する。DFフェリペ・ルイスがセルジ・ロベルトからボールを奪って左サイドをドリブルで駆け上がると、ゴール前中央へラストパス。これがペナルティエリア内で転倒したイニエスタの手に当たると、イタリア人レフェリーのニコラ・リッツォーリ氏の笛が鳴り響きPKをゲットした。この大チャンスでキッカーのグリーズマンがゴール右隅にねじ込み、アトレチコが2-0とした。
バルセロナは試合終了間際、ペナルティーエリア内でのハンドを誘ったかに見えたが、審判団の判定はエリア外での反則で直接FKの判定が下った。このチャンスにメッシがキッカーを務めたが、枠外へと逸れて万事休した。アトレチコは、バルセロナとCLの同じ8強で対戦した13-14シーズンに続く2戦トータルの勝利。バルセロナはリーガでのレアル・ソシエダ戦に続く完封負けで、CL連覇への道が閉ざされた。急激なペースダウンに2年連続の3冠制覇が消えたどころか、リーガでの覇権争いにも大きな影響を与えそうだ。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images