34歳ノイアーが「ブンデス最強GK」であり続ける理由 守護神に求められる“メンタリティー”とは?
ノイアーに続くGKは出てくるのか?
――そんなノイアーをはじめ、テア・シュテーゲン、ベルント・レノ(アーセナル)など今でもワールドクラスのGKが多いドイツですが、彼らに続く若手選手の台頭が不足しているとの声もあるようです。ドイツで指導を続けてきた松岡さんとしては、どのように感じていますか?
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「10年前くらいまでは、ブンデスリーガにドイツ人のGKが多かった。しかし、その後にテア・シュテーゲンやレノ、ケビン・トラップ(元パリ・サンジェルマン/現フランクフルト)のように国外に出ていく選手も増えました。シュツットガルトにもギリシャ代表のGKオディッセアス・ヴラホディモス(現ベンフィカ)という有望な選手がいたんですが、結果が出ずに移籍してしまったという例もあります。
Jリーグで韓国人GKが増えているように、ドイツでも外国人選手が増えてきています。それによってドイツ人の若手選手が試合に出られていない状況だと感じています」
――ドイツは「GK大国」というイメージが根強いだけに、すこし寂しい気もしてしまいます。
「当然ノイアー、テア・シュテーゲン、レノという世界的なGKがいるので、ドイツもGK大国としての自負はあると思います。これから大事なことは、能力がある選手をしっかりとスカウトし、育成を行っていくことが重要だと思います」
――第一線を走るノイアーなどのベテラン選手と、出番を得られていない若手選手たちを比べると、技術的には大きな差があるのでしょうか?
「技術に関して言うと、今の若い選手は新しい戦術に沿ってユース年代からたくさん練習しているので、むしろ技術的には優れている部分も多いと思います。10年もあればサッカーも変化し、GKに求められる能力や技術も変わっていきますからね。
ただ、GKはここぞという時に技術以上に判断力やメンタリティーが求められるポジションです。そういう意味では、やはり年齢を重ねて経験を積んでいるベテランと若手選手の差はあると言えます」