「4.5枠」を争うW杯アジア最終予選 難敵揃いの日本のB組、警戒すべきタレントは?

才能豊かな若手が活躍するUAEとイラク

 厄介な存在となりそうなのが、UAEとイラクだ。サウジアラビアに次ぐ2位でグループAを突破したUAEだが、日本代表は昨年1月のアジアカップ準々決勝でPK戦の末に敗れている。その試合で輝きを放ったのは背番号10のMFオマル・アブドゥラフマンだった。アフロヘアで独特の風貌だが、技術は確かで、パスセンス、強引な突破力には欧州クラブからの注目も集まっている。もちろん、日本としては気分良くプレーさせてはならない。

 イラクは2013年のU-20ワールドカップで4位に入ったメンバーが中心となる。今年1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選準決勝では、手倉森誠監督率いるU-23日本代表が終了間際の決勝弾で2-1と勝利して出場権を獲得したが、その実力差は紙一重だった。そのチームからは10番を背負ったMFアリ・ヒスニ、20歳のMFフマム・タリクらがA代表入りしている。他にもセリエA・ウディネーゼに所属するDFアリ・アドナンといった90年代生まれの新鋭に警戒しなければならない。

 そのイラクと2次予選で同組ながら、グループFを4勝2分の首位で通過したタイも決して侮れない。東南アジアの雄はリーガ・エスパニョーラに所属経験のあるFWティーラシン・デンダーといった中軸にプラスして、リオ五輪アジア最終予選に出場した“タイのメッシ”ことMFチャナチップ・ソングラシンらの若手が台頭している。かつてのレジェンドで、U-23代表監督も兼任したキャティサック・セーナムアン監督がチームをさらに融合させられれば、台風の目となる可能性も否定できない。

【ロシアW杯アジア最終予選B組の日程/左がホームチーム】

第1節(2016年9月1日)

日本対UAE、オーストラリア対イラク、サウジアラビア対タイ

第2節(9月6日)

タイ対日本、イラク対サウジアラビア、UAE対オーストラリア

第3節(10月6日)

日本対イラク、サウジアラビア対オーストラリア、UAE対タイ

第4節(10月11日)

オーストラリア対日本、イラク対タイ、サウジアラビア対UAE

第5節(11月15日)

日本対サウジアラビア、UAE対イラク、タイ対オーストラリア

第6節(2017年3月23日)

UAE対日本、イラク対オーストラリア、タイ対サウジアラビア

第7節(3月28日)

日本対タイ、サウジアラビア対イラク、オーストラリア対UAE

第8節(6月13日)

イラク対日本、オーストラリア対サウジアラビア、タイ対UAE

第9節(8月31日)

日本対オーストラリア、タイ対イラク、UAE対サウジアラビア

第10節(9月5日)

サウジアラビア対日本、イラク対UAE、オーストラリア対タイ

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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