「4.5枠」を争うW杯アジア最終予選 難敵揃いの日本のB組、警戒すべきタレントは?
アジア王者の豪州と3大会連続で激突 いまだ健在の日本の“天敵“
12日にロシア・ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の組み合わせ抽選会が行われ、日本代表はオーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイと同じB組に入った。W杯出場枠が「4.5」のアジアは、最終予選で各組2位以内に入れば出場権を獲得。3位の場合はアジア・プレーオフに回り、勝者が大陸間プレーオフへと進出する。激戦必至の最終予選だが、ここでは日本と対戦するライバル5カ国の現状や、チームの中心となる選手の顔ぶれをチェックしたい。
2010年南アフリカ大会、14年ブラジル大会に続き、三たびW杯アジア最終予選の舞台で激突するのがオーストラリアだ。“サッカルーズ”の象徴的存在と言えばFWティム・ケーヒルだが、チームは徐々に世代交代を進めている。昨年1月の地元開催のアジアカップで初優勝を勝ち取ったチームは、同大会で活躍したMFマッシモ・ルオンゴ(23歳)、リバプール所属のブラッド・スミス(22歳)ら若手が中軸に成長し、FC東京所属のネイサン・バーンズも名を連ねる。アンジ・ポスタコグルー監督の下で細かなパスワークも標榜しており、以前のようなフィジカル一辺倒のチームではなくなりつつある。
サウジアラビアは2次予選グループAを6勝2分の首位で通過した。ただ過去2大会のワールドカップ予選を突破できず、今年のアジアカップでも2大会連続でグループリーグ敗退。この停滞感を打破するため、昨年8月に元オランダ代表監督のベルト・ファン・マルバイク氏を指揮官に招聘した。フェイエノールト時代にMF小野伸二を指導した経験を持つオランダ人監督は、10年南アフリカW杯で母国を準優勝に導いた実績を持つだけに、策士の術中にはハマりたくない。また得点源であるFWムハンマド・アル=サフラウィには注意したい。