「F・マリノス」の看板を背負うeスポーツの現在地 なぜ“プロ選手”になり、何を思って戦うのか
【横浜F・マリノスeスポーツ/シャドウバース部門インタビュー|第1回】プロ入りは「本当にタイミングが良かった」(あぐのむ)
2019年シーズンのJ1リーグを制した横浜F・マリノスは、Jリーグ創設から存在する“オリジナル10”でもあり、名門として知られる。日本スポーツ界を代表するビッグクラブは一方でeスポーツ部門も保有し、「Shadowverse」(以下、シャドウバース)部門が2018年シーズンと2019年はいずれも後期リーグで準優勝という成績を残した。
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日本での認知度は向上の過程にあるeスポーツだが、その戦いは紛れもなく“スポーツ”としての側面を持ち、日々の練習を結果に結びつけるための試行錯誤の日々を送っている。“F・マリノス”の看板を背負う選手たちは、サッカーとはまったく別のフィールドでどのような戦いを繰り広げているのか。
「Football ZONE web」ではシャドウバース部門のキャプテンを務めるあぐのむ、そして特殊フォーマット「2Pick」を担当するしーまんの両選手に取材を実施。チーム創設期からの所属選手である2人に、横浜F・マリノスとして臨むeスポーツシーンの現在を聞いた。
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――あぐのむ選手としーまん選手は、横浜F・マリノスeスポーツに発足当初から所属しています。どのような経緯でプロeスポーツ選手になったのでしょうか?
あぐのむ「プロを目指そうとハッキリ思ったというよりは、好きなシャドウバースを第一線でやっていたらプロという制度ができて、申し込んだという経緯です。本当に偶然ではあるんですが、トップで戦うのであればプロリーグで戦いたいという気持ちがあったので、応募しました。僕は当時大学生で、留年もするなど『この先どうしようか』と思い悩んでいたんですが、そのタイミングでシャドウバースのプロリーグは最低保証の金額が出て生活ができると知りました。普通に就活をするよりも、プロリーグで頑張ったほうが自分としてもプラスになり、生きやすいだろうなというのがありました。本当にタイミングが良かったです」
しーまん「僕は単純に競技シーンが好きだからというのが一番の理由です。大学までスポーツをやっていて、実は大学4年生くらいからゲームにのめり込み始めたんです。そして、シャドウバースをやっていくなかでプロリーグができました。僕は競技シーン、レベルが高いところで勝負することが好きなので、ちょうど募集をかけていたところに応募して、選手になったというのが経緯ですね。プロになることに関しては目立つのも嫌いじゃないですし、ミスしたら叩かれることもあると思うんですけど、そうしたことも含めての選手。ナーバスな気持ちはなかったですね」