C・ロナウドが圧巻のハット! 敗退危機のレアルが大逆転で6年連続4強へ
今季CL16点目 最多記録更新も視野に
後半に入ってもレアルが主導権を握る展開は変わらなかったが、両チームともセットプレーからチャンスが生まれる。同21分には左CKからセルヒオ・ラモスが頭一つ抜け出たヘディングが決まったかと思われたが、ボールはポストに弾かれ、ヴォルフスブルクはその4分後、左サイドで得た直接FKをDFダンテが頭で合わせたが、GKケイラー・ナバスの正面をついた。
トータルスコア2-2のまま試合が進み、緊迫の度合いが高まるなか、勝負を決する一撃が生まれたのは同32分だった。MFルカ・モドリッチが相手陣内の高い位置でボールをインターセプトすると、そのまま突進しファウルを獲得する。ゴール中央約25メートルの位置で得た直接FKにロナウドが燃えないわけがなかった。右足でこすり上げるように蹴ったキックは、相手の壁の間を抜けてゴール右隅へと収まる。CLでは自身通算5度目となるハットトリック達成は、”白い巨人”に大いなる勇気を与えた。
ヴォルフスブルクはアウェーゴールを1点でも取りトータルスコアを3-3にすれば4強進出を引き寄せられることもあり、最後まで一縷の望みを捨てずにゴールを狙った。しかしレアルは、第1戦とは打って変わって集中力の高い守備で対応。3分のアディショナルタイムも難なく切り抜けて、本拠地に詰めかけたマドリディスタから万雷の拍手を受け、劇的な試合に決着をつけた。
ロナウドはこの日の3得点で今季CL16点目となり、得点王争いを独走。自身の持つ17ゴール(2013-14シーズン)のシーズン最多記録更新も射程圏内に捉えた。準決勝以降も衰え知らずの31歳のゴールマシンが、チームを勝利に導くに違いない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images