「少し厳しく声をかけた」 青森山田の名将、4発快勝で4強進出も“喝”を入れた理由は?

青森山田高校の黒田剛監督【写真:Football ZONE web】
青森山田高校の黒田剛監督【写真:Football ZONE web】

黒田監督は優勢に試合を進めたなかで、サブメンバーのアピール不足を課題に挙げる

 第99回全国高校サッカー選手権は5日に準々決勝が行われ、青森山田(青森)は堀越(東京A)に4-0と大勝して準決勝へ進出。チームを指揮する黒田剛監督は、「反省点も持ちながら調整して臨む」と先を見据えている。

 青森山田は大会初戦となった2日の2回戦、さらに3日の3回戦と2試合連続で立ち上がりの硬さが課題だった。その点は、前半14分にコーナーキックから先制点を奪うとハーフタイムまでに4得点とゴールラッシュ。ほぼ敵陣でゲームを進める展開に持ち込んだ。

 それだけに黒田監督は、「立ち上がりから、意図するプレッシング、または得意のセットプレーから得点できて良かった。前半の貯金で後半に使っていなかった選手も出場させられた。良い形の前半だった」と、それまでの課題を克服した面があることを話す。

 一方で、後半の立ち上がりに主将のDF藤原優大がPKをストップされると、そこからチームは全体的に停滞。黒田監督は「余計な怪我や体力の消耗は必要なかったので後半がこうなってしまった感はある」と、無意識にセーブしてしまう面があることは仕方ないという感想を持ちつつも、「もう少しサブの選手のアピールなどあっても良かった。サブのメンバーも投入したが、やってほしいプレーをいまいちやってくれなかったので、試合後には少し厳しく声をかけた」と、違う課題が顔を出したと話している。

 2大会ぶり3回目の優勝を目指すチームは、新型コロナウイルスの影響もあり強豪校やJリーグのユースチームと厳しいゲームをする経験が不足している。そうした意味では、例年のチームに見られるピッチ上での厳しさが発揮できていない感はあるかもしれない。

 それだけに、大会の中でどれだけチームが改善されるかも優勝への鍵となるだろう。高校サッカー界に名を馳せる名将は「反省点も持ちながら調整して臨むことになるので、良い教訓にしていければ。パーフェクトであるより改善の要素を持ちながら進んでいることを良しとして、ポジティブにやっていきたい」と、中3日の調整を経て矢板中央(栃木)と対戦する準決勝までにチームを引き締め直すだろう。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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