「今日の結果に響いた」 準優勝の柏、ネルシーニョ監督が悔やんだ一瞬の“集中力切れ”
一度は同点に追いつくも、アダイウトンに決勝ゴールを許してルヴァン杯準優勝に終わる
柏レイソルは、1月4日のルヴァンカップ決勝でFC東京に1-2で敗れてタイトルを目前で逃した。ネルシーニョ監督は試合後、「一瞬の集中が切れたところ、相手にも技術とスピードに長けた選手がいるので2-1にされた」と、その誤算を話した。
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本来ならばこの決勝戦は昨年11月に開催予定だったが、その時期に柏では新型コロナウイルスに集団感染が起こってしまった。シーズン前から、「私の年齢を考えれば非常に怖い」と話していたネルシーニョ監督も感染するなどの事態となり、試合はこの年明けに延期されていた。それを乗り越えてたどり着いた決勝戦になった。
立ち上がりからミスの多くなった展開で先制点も奪われる苦境に、ネルシーニョ監督は「特に前半、相手が攻撃に出るところはうちのミスからのカウンターだったと思う」と、あまりうまくいかない面があったと話している。しかし、ハーフタイム直前にセットプレーのこぼれ球で同点ゴールを奪うと、ハーフタイムには智将の修正力が発揮された。
「ハーフタイムはより前から守備に行き、相手の陣地でのポゼッションを強化しようと話した。ミスが多かったことを伝えたうえで、よりボランチを前に出してインサイドハーフを捕まえるようにと話した」
その修正は、FC東京の攻勢にストップをかけることにつながった。カウンターのキッカケとなっていたミスも減り、コーナーキックからDF川口尚紀のボレーがクロスバーをかすめた場面もあった。しかし、ネルシーニョ監督が「我々が攻守にバランスの取れた良い時間帯だった」と振り返った後半29分、相手FWアダイウトンに決勝ゴールを許してしまった。
「守備のところで一瞬の集中が切れたところ、相手にも技術とスピードに長けた選手がいるので2-1にされた。相手は2点目を奪ったことで安定したゲーム運びができるようになり、何とか同点にして延長戦にも持ち込めればというところだったが時間が過ぎてしまった。2点目はようやくテンポを取り戻した時間だっただけに、今日の結果に響いた」
自分たちのペースに持ち込んだからこそ集中が切れる瞬間が訪れてしまったのか、それともテンポの良さをゴールにつなげられなかったことを悔やむべきなのか。いずれにしても、“優勝請負人”の呼び声もあるほど勝利への執念を見せる指揮官にとって、悔やんでも悔やみきれない失点になった。
わずかにタイトルに届かなかった柏だが、ネルシーニョ監督の手腕が確かなものであることは十分に証明されたと言えるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)