ルヴァン杯MVPレアンドロ、先制シーンに隠された“冷静な判断” 「どの試合か覚えていないけど…」
先制点を挙げルヴァン杯制覇に貢献、激動のシーズンを回想 「一番良い年だった」
FC東京は4日のルヴァン杯決勝で柏レイソルに2-1で勝利し、2009年シーズン以来となる3度目の優勝を手にした。先制ゴールを挙げてMVPに選出されたブラジル人FWレアンドロは「日本で4年目だけど、一番良い年だった」と振り返った。
ブラジル代表歴を持つアタッカーが躍動したのは前半16分だった。左サイドでレアンドロが一気に加速してドリブル突破すると、そのまま中央方向へ。ディフェンダーを2人、3人と外して右足シュートを放つと、これがファーサイドに吸い込まれて先制ゴールになった。
このゴールについて、レアンドロは「(相手MF)ヒシャルジソンがどう来るかと思って誘っていたらスライディングをしてきたのでかわした。次にまたディフェンスも来たのでかわしてシュートできた。どの試合か覚えていないけど、ホームゲームでもああいうシーンがあり、クロスするようなコースにシュートを打って入らなかったことも頭に浮かんだ。今度は流すような形でのシュートを選択した」と、冷静な選択を積み重ねてのゴールだったと振り返った。
その後、チームは一度同点に追いつかれたものの、後半に勝ち越して優勝を決めた。大会MVPに選ばれたレアンドロは、2017年に鹿島アントラーズへ加入。3シーズンプレーし、今季からFC東京へ活躍の場を移した。18年シーズンの鹿島では、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を勝ち取った一方、自身は負傷離脱もあった。そうした意味では、日本に来て初めて自身が大きく貢献したタイトルだと言える。
それだけにレアンドロは「日本で4年目だけど、一番良い年だった。鹿島でACLも勝ったけど少ししか出られずに怪我もしてしまった。チームとして戦ってタイトルも取れて、素晴らしい1年間だった。大変なシーズンだったと思う。タイトなスケジュールでもここまで長引いたけれども、みんなで勝利できて良かった」と喜びを語った。
双方が堅守をベースにした決勝戦だっただけに、打開力ですべてを決着させる個の能力が輝いた。まさに、チームを勝利に導くアタッカーという点で、大きな期待に応える一撃だった。