アジア大会の注目はリオ五輪のエース候補・野津田 世界に通じる左足とその肉体を築き上げた“長友流”体幹トレ
長友らの専属トレーナーを務める木場克己氏の指導
日本代表DF長友佑都、なでしこジャパン大儀見優季らトップアスリートの専属トレーナーを務める木場克己氏だ。野津田が高校2、3年時の広島ユース時代に高円宮杯3連覇に貢献した当時、広島下部組織のコンディショニングアドバイザーを務めていた木場氏は肉体改造のサポートをしていたという。
「彼はユース時代、腰痛など様々な怪我に苦しんでいました。身体の重心のかけ方も良くなかったし、股関節も固かったですね。当時はミドルシュートを打つ時も身体がぶれてました。股関節を柔らかくするストレッチに取り組んでもらって、そこから体幹のトレーニングを取り組んでもらいました。今は身体の中に軸がしっかりできています。ミドルを打つ時もブレがありませんね」
9月に木場克己オフィシャルサイトを立ち上げ、「コバトレ」と呼ばれる独自の指導メソッドを育成年代などに伝えようと日夜研さんを積む体幹の達人はこう振り返った。
野津田自身も「木場トレーナーに指導を受けて、体幹に関する考え方が180度変わった」と語っている。
高校時代に毎日ゴムチューブなどを使って行った地道な体幹トレーニングが、世界に通じる左足ミドルを生んだのかもしれない。
そして、チームは14日にはアジア大会初戦クウェート戦を迎える。リオ五輪に向けた大きな第一歩となる。
「クウェート戦までラスト1日なので、共通意識をもってまとまってやりたい。相手のプレーに関しては、(1月のU-22選手権で対戦した)みんなの話で分かっている。初戦の先取点は重要。流れに大きく関わるので、意識しておきたい」
大会ではとにかく初戦が重要となる。高円宮杯、ナビスコ杯と国内の大会をこれまで勝ち抜いてきた若武者には経験値が詰まっている。先取点を意識する野津田の左足から目を離してはいけない。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web