昌平の“1年生レフティー”、技巧派集団で貫録十分 「フィジカルは誰にも負けたくない」
「自分がドリブルで仕掛け、もっとゴールに向かっていきたい」
幼少時は右利きだったが、本格的にサッカーを始めてから左利きに変えていろんな蹴り方を習得。「パンチ力のあるキックのほか、パスは状況によって緩急をつけるようにしています」と説明する。
県予選も全国大会でも昌平は対戦相手に研究され、守備を固めてくる敵を打ち砕かないといけない試練の連続だ。
荒井は1年生ながら、それをチームの宿命と受け止めているのだろう。自陣に引いて守備ブロックを形成する相手を攻略することも、試合をする楽しみの一つになっているのだ。
「昌平の相手は守りが堅いので、どうやってパスを受けようか、どうやってパスを出そうかいつも考えながらプレーしています。自分がドリブルで仕掛け、もっとゴールに向かっていきたい」
次代の大黒柱は、すでに貫禄十分な16歳である。
(河野 正 / Tadashi Kawano)
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河野 正
1960年生まれ、埼玉県出身。埼玉新聞運動部で日本リーグの三菱時代から浦和レッズを担当。2007年にフリーランスとなり、主に埼玉県内のサッカーを中心に取材。主な著書に『浦和レッズ赤き激闘の記憶』(河出書房新社)『山田暢久火の玉ボーイ』(ベースボール・マガジン社)『浦和レッズ不滅の名語録』(朝日新聞出版)などがある。