浦和加入内定の青森山田DF藤原、初戦突破で“リベンジ”に意欲 「忘れ物を取りに帰る」
2年生でレギュラーを務めた前回大会は準優勝に終わり、今大会でリベンジを期す
第99回全国高校サッカー選手権は2日に首都圏8会場で2回戦が行われ、青森山田(青森)は初戦となった広島皆実(広島)戦を2-0で勝利。主将で浦和レッズ入りが内定しているDF藤原優大は、「1年間、忘れ物を取りに帰ることだけを考えてきた」と、敗れた前回大会の決勝戦が大きなモチベーションになっていると話した。
藤原は前回大会、2年生にしてレギュラーを掴んで最終ラインで出場していた。卒業後に浦和入りしたMF武田英寿を中心にしたチームは順当に勝ち上がり、決勝戦では静岡学園(静岡)と対戦。しかし、埼玉スタジアムでの決勝は「マークを外しての失点もあった」(藤原)という悔しい敗戦だった。
それから、武田に続いて浦和入りも決まって臨む高校生最後の大舞台に、藤原は「あの1試合に勝てなかったことが1年間頑張る原動力だった。埼玉スタジアムでの決勝に戻って優勝カップを掲げることが、お世話になった人や迷惑をかけた人たちへの恩返しだと思う。1年間、忘れ物を取りに帰ることだけを考えて、足りないところがどこなのかを見極めながら取り組んできた」と、その思いを話す。
チームは初戦の緊張感から前半はギクシャクし、藤原自身も「入りから平常心で練習試合のようにやろうと話していたが、選手権に慣れていない選手もいて、個人的にも観客のいないスタジアムでの選手権が違和感になって、入りから全員が硬くなってチーム個人もうまくいかなかった。10番の神田選手が残ってカウンターの起点になると話していたけど、前半にかなり受けられてしまった」と、難しい状況にあったという。
それでも後半にカウンター対策のところで、「後半はそこを修正したことで前の選手も下がらなくて良くなり、攻撃に専念できたと思う」と話し、2得点を挙げたチームは危なげなく2回戦を突破して、連日の開催となる3日の3回戦へと進出した。
前半にはセットプレーの二次攻撃から打点の高いヘディングシュートを話すなど、ダイナミックなプレーの片鱗は見せた。浦和の本拠地でもある埼玉スタジアムでの決勝戦でリベンジの全国制覇を果たすため、最終ラインから強豪・青森山田を支える姿が見られそうだ。
(FOOTBALL ZONE編集部)