試される”新生なでしこ”の船出 チケット完売のアウェーで宿敵アメリカと対戦
早急に解決すべき新監督選び
新生なでしこジャパンの船出は、圧倒的なアウェーの環境で迎えることになりそうだ。アメリカ「FOXスポーツ」によると、6月2日にコロラド州デンバーで開催されるアメリカ女子代表となでしこジャパンによる国際親善試合のチケットが、現地時間8日に販売開始となり、わずか10分で売り切れたという。
同放送局によると、デンバーはアメリカ国内有数のサッカーどころで、マーケットの大きさは全米でもトップクラスだという。そうした立地や、8月のリオデジャネイロ五輪に向けたアメリカ女子代表に対する期待、それに加えて、ここ5年間の大きな国際大会の決勝で3大会連続で顔を合わせているカードということもあり、人気が沸騰したようだ。1万8000席のチケットがあっという間に売れ、立ち見席の約1000枚を加えた全ての席種が完売したと伝えられた。
現在、なでしこジャパンの監督は、先日のリオ五輪アジア最終予選での敗退を受けて佐々木則夫監督が辞任して以来、空席となっている。田島幸三会長は「国際Aマッチであり、きちんとした体制で臨まなければならない」と、それまでに新監督を決定する方針を明らかにしている。現在、U-20女子代表の監督を務める高倉麻子氏の就任が有力視されているものの、その場合は10月のU-20女子ワールドカップに向けて兼任するのかなど調整すべき事項も多い。
また、メンバー構成も若手を思い切って抜てきしていくのか、実績のある選手を中心に若手を加えていくのかも注目点になる。
記事では「アメリカ女子代表チームに、最高のサポートが送られるだろう」としている。日本から見守るファンだけでなく、アメリカの女子サッカーファンも大きな期待を持って見守る一戦で、なでしこジャパンは2019年の女子ワールドカップや20年の東京五輪へ向けて、どのようなスタートを切ることができるだろうか。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images