ミランが王者ユベントスに逆転負けで5戦未勝利 先発復帰の本田は後半途中に退く
本田を下げた交代策も功を奏さず
後半、最初のビッグチャンスをつかんだのはミランだった。同6分、右足に負傷を抱えながら強行出場の主将リッカルド・モントリーボからのパスを受けたFWカルロス・バッカが、反転して強烈なシュートを放った。これをGKブッフォンがセーブすると、こぼれ球に猛然とFWバロテッリが詰めた。しかしこのシュートも再度ブッフォンが弾きだした。ゴールライン近くに浮いたボールに再度バロテッリが詰めて勝ち越したかに見えたが、このシーンでバロテッリは相手DFの後方から手でボールを押し込んでいた。主審の笛が鳴り、バロテッリにはイエローカードが提示された。
結果的には、このビッグチャンスを逃したことがミランに大きな痛手となった。徐々にユベントスにペースを握られると、同15分にはユベントスMFポール・ポグバの直接FKがゴールポストを直撃。事なきを得たが、同20分にはMFクラウディオ・マルキージオの左CKをファーサイドで胸トラップしたポグバが、右足で叩きつけるようなボレーシュートを放つ。ワンバウンドしたボールはミランGKジャンルイジ・ドンナルンマの頭上を越えて逆サイドのゴールネットに吸い込まれた。
このゴールで1-2とリードを許したミランのシニシャ・ミハイロビッチ監督は交代策で打開を図った。本田とFWバロテッリに代えてMFケビン=プリンス・ボアテングとFWルイス・アドリアーノを投入し、ボアテングをトップ下に置いた4-3-1-2システムにチェンジした。
しかし、この交代策は完全に裏目に出た。前線の選手たちは前方で待っているだけで、ユベントスにボールをキープされながら時計の針だけが進んでいく。結局、ユベントスにこのままゲームを殺されてしまったミランは1-2で敗戦。公式戦5戦連続未勝利となり、対ユベントスの連敗も8に伸びる結果になった。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images