日本との試合は「常に特別だった」 “天敵”ケーヒルが激闘回顧「友好的なライバル関係を築けた」
「日本に負けた思い出」も心に刻む 「すべてがキャリアにはプラスだった」
その一方で、忘れられない敗戦もあるという。それは2017年8月31日に行われたロシアW杯アジア最終予選のことだ。グループ首位だった日本にとっては、同3位のオーストラリア代表に勝利すれば、W杯出場が決まるという一戦。日本はFW浅野拓磨、MF井手口陽介のゴールで2-0の勝利を収め、6大会連続のW杯出場を決めた。
「僕たちは最低でも引き分けなければいけなかった。でも試合に負けて、覚えているのはピッチで喜びを爆発させている日本人の姿だった。僕はそのピッチに1人残って、喜んでいる様子を噛み締め、痛みを感じながら、その後の大陸間プレーオフに向けて気持ちを研ぎ澄ませていったんだ。そこでホンジュラスに勝ち、僕たちもW杯に出られたけど、すごく厳しい体験だった。
日本戦には良い思い出もあれば、負けた思い出もある。でも、そうした経験のすべてがキャリアにはプラスだったと思うし、満員の観客の中で行われる日本戦というのは、常に特別で信じられないものだったよ」
オーストラリア代表として通算108試合に出場し、50得点を記録しているケーヒル氏。オーストラリアのレジェンドにとっても、日本代表との試合は大きな意味を持っていたようだ。
(河合 拓 / Taku Kawai)
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