カバーニ、“のど掴み”の蛮行もお咎めなし 終盤には決勝弾、英メディアは「ラッキー」と指摘
VARの導入されていないカラバオカップの準々決勝で問題となるシーンが発生
マンチェスター・ユナイテッドは現地時間23日、カラバオカップ準々決勝エバートン戦に臨み、2-0で勝利を収めた。ウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニが終盤に決勝点を奪ったが、試合中に見せた“のど掴み攻撃”がお咎めなしに終わったことに英メディアは注目し、その行為を伝えている。
準決勝進出を懸けた一戦は、試合終盤まで互いに得点が生まれない拮抗した展開となる。しかし後半43分にカバーニのゴールでユナイテッドが均衡を破ると、同アディショナルタイムにはフランス代表FWアンソニー・マルシアルが追加点を挙げて2-0の勝利。ユナイテッドがマンチェスター・シティとの準決勝に駒を進めた。
劇的な勝利の立役者となったのはカバーニだが、英ラジオ局「talkSPORT」は、カバーニが試合終了までピッチに立ち続けたのは「ラッキー」だったと指摘。退場処分を受けるべきだったシーンについて言及している。
問題となっているのは、後半7分のシーンだ。エバートンのコロンビア代表DFジェリー・ミナともつれ合うようになったカバーニは、ミナの首を掴んで押し倒すという蛮行に出る。ミナはピッチに打ちつけられる格好となったが、カバーニにはイエローカードすら提示されることはなかった。
カラバオカップではVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が採用されておらず、カバーニはその恩恵を受ける形となった。「talkSPORT」は「リプレイではカバーニが明らかにミナを掴んでおり、VARがあればチェックが入っていたことだろう」とし、元イングランド代表FWギャリー・リネカー氏が「VARがあればカバーニは退場だっただろう」とSNS上でコメントしたことも紹介している。
また、英メディア「GIVE ME SPORT」は「カバーニが“のど掴み攻撃”で逃げ切る」と見出しを打ち、「ユナイテッドのストライカーは行為に対する罰を一切受けず、最後には決定的なゴールを記録した」と試合を左右する事象だったことに言及。「カバーニはとても、とてもラッキーだった」と綴っている。
特にイングランドではVARの是非が問われることが多く、否定的な意見も目立つ傾向にあるが、今回の事象はそうした意見への“カウンター”になるかもしれない。